ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ボッシュは8月31日、「ウォーター インジェクション」を自動車メーカーに供給すると発表した。
ウォーター インジェクションは、市販車としては、BMW『M4 GTS』に初搭載。最大出力500hpを引き出す直噴3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンには、エンジン燃焼室の温度が上がった時、水を噴射して吸気温度を下げるメカニズムが採用された。
ほぼすべてのガソリンエンジンは、補助的に燃料を噴射して過熱を防ぐ。燃料の気化熱が、エンジンブロックの冷却要素として用いられている。この物理的原理を有効に活かしたのが、ボッシュのウォーター インジェクション。燃料に着火する前に霧状の水をインテークマニフォールド内に噴射し、水の高い気化熱でより効率的に冷却を行う。
ボッシュはBMW以外の自動車メーカーにも、広くウォーター インジェクションを供給していく方針。
ボッシュのモビリティ ソリューションズ セクター担当、ロルフ・ブーランダー取締役は、「ボッシュのウォーター インジェクションを組み合わせると、内燃機関の可能性がさらに広がる」とコメントしている。