【トヨタ プリウスPHV 試乗】これがプリウスの本命だ…高山正寛

試乗記 国産車
トヨタ プリウスPHV 新型
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「ますます発売が楽しみになった」。これが試乗後の素直な感想だ。

トヨタ自動車は今冬に発売を予定している新型『プリウスPHV』のプロトタイプ試乗会を千葉県の袖ケ浦フォレストレースウェイで開催した。

初代は3代目プリウスをベースにプラグインハイブリッドシステムを「詰め込んだ」感もありEVのみでの走行距離もそれなりだったが、新型はシステムはもちろんエクステリア&インテリアまですべて刷新、いや“プリウス”の名前こそ冠しているが、次元は異なるレベルのクルマに仕上がっている。

とにかく技術面も新しく目を引くものが満載、個人的には11.6型のディスプレイを搭載したテレマティクス端末が魅力。縦型にすることで「その先」までの道路状況が把握できることはもちろん(3D画面だとさらに顕著)、分割画面による多彩な表示を可能にできるなどそもそも理にかなっている。

11.6型というサイズはPCの世界では数多く使われているサイズ。フルHD化されたIPS液晶を採用しているが、調達自体もしやすい。これに車載時による熱や振動、さらに視野角やUIもきめ細かくチューニング、すでにDCM(通信モジュール)もLTE化されているので快適に使用できる。

余談ではあるが、このディスプレイを採用するためにエアコンの吹き出し口の位置を変更、ディスプレイの両サイドに配置することで少ない視線移動を実現しつつ、冷風などをよりスムーズに身体にあてることも魅力的だ。

肝心の走りはとにかくEV走行距離が伸び、さらに走行しながら充電できる“チャージモード”の効率の高さも魅力。現行プリウスより約150kg増えた車重は事実としても加速感も十分以上で、何よりもコーナリングのしっとりとしたフィーリングは現行プリウスとはテイストが異なる乗り味である。

価格はまだ発表されていないが、関係者によれば「なるべく旧型に近づけたい」とのことだが、エンジニアの英知が詰まった新型PHVこそがプリウスの本命だ、と思えるほどの仕上がりになっている。予約するなら早いほうがいいだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

高山正寛│ ITS Evangelist(カーナビ伝道師)/カーコメンテーター/AJAJ会員
1959年生まれ。自動車専門誌で20年以上にわたり新車記事&カーAVを担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関わる。カーナビゲーションを含めたITSや先進技術のあらゆる事象を網羅。ITS EVANGELIST(カーナビ伝道師)として自ら年に数台の最新モデルを購入し布教(普及)活動を続ける。またカーナビのほか、カーオーディオから携帯電話/PC/家電まで“デジタルガジェット”に精通、そして自動車評論家としての顔も持つ。

《高山 正寛》

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