【SUPER GT 第4戦】大嶋和也&カルダレッリ組レクサスが予選首位…脇阪寿一監督は初ポール

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GT500クラスのポールを獲得した#6 RC F。
  • GT500クラスのポールを獲得した#6 RC F。
  • GT500クラスのポールを獲得した#6 RC Fの(左から)大嶋、脇阪監督、土沼広芳チーム代表、カルダレッリ。
  • #6 RC Fの脇阪寿一監督。
  • 今季実質3戦目の舞台、スポーツランドSUGO。
  • #1 GT-Rは予選Q1でクラッシュを喫した。
  • GT300クラスのポールを獲得した#25 VivaC 86 MC 。
  • GT300クラスのポールを獲得した#25陣営、左から土屋武士、松井孝允、土屋春雄監督(武士の父)。
  • 予選日のSUGOではこんな掲示も見られた。

23日、宮城県のスポーツランドSUGOでSUPER GT第4戦(実質第3戦)の公式予選が行なわれ、GT500クラスでは脇阪寿一監督率いるLEXUS TEAM LEMANS WAKO'Sの大嶋和也&A.カルダレッリがポールポジションを獲得した。GT300のポールはVivaC 86 MCを駆る土屋武士&松井孝允。

この週末は全国的にゲーム「ポケモンGO」フィーバーとなっているが、SUGOもご多分に漏れず、というところで、ピットウォーク時にはピットの電光掲示板に「ポケモン? マモノならよく出るよ」という文字が躍るなどもした予選日。空は曇り模様で、温度条件的には7月とは思えぬ涼しさでの推移となった。

SUGOは「マモノ(魔物)が出るコース」として知られる。1周が約3.7kmと短いうえにコース幅が狭いこともあって、荒れたレース展開になりがちなための形容だ。それだけに各車、いつも以上に予選でなるべく前の位置を確保し、スムーズなレース展開につなげたいところである。

しかし、その予選でいきなり魔物が出た。

GT500クラスのQ1の終盤、各車が本格的なタイムアタックに入っていたところで、開幕2連勝中の#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/ミシュラン=MI)がコースアウトしてクラッシュ、Q1はここで赤旗終了となってしまったのだ。まともなタイムをまだ出せていないマシンが複数あり、赤旗直後に刻んだタイムが抹消されたマシンもあったりと混乱したが、ここで王者日産GT-R勢が全滅(予選9位以下)という波乱の幕開けに。

Q2に進んだ8台は全てブリヂストン(BS)ユーザーで、レクサスRC Fが5台、ホンダNSXが3台。そして雨もパラついたQ2のアタック合戦を制したのは、#6 WAKO'S 4CR RC F(大嶋和也&A.カルダレッリ/BS)だった。Q2を担当した大嶋が1分10秒516という新コースレコードでのポール獲得、チームにとっては今季初ポールで、昨季限りでGT500を引退した脇阪寿一にとってはGT500での“監督初ポール”となった。

快走を見せた大嶋は、あくまでも主眼は優勝にあると前置きしたうえで、「僕たちにとってこのポールポジションは特別だと思います」と語る。

「僕たちチームルマンは(近年)テストでは速くても、それをなかなか結果にむすびつけられない展開が多かったんですが、今年アンドレア(カルダレッリ)と脇阪監督が加わってくれて体制も変わったところで、皆でここまで頑張ってきました。そろそろドカーンというのが(結果が)欲しかったんですよね。だから攻めました」。皆の想いが具現化されたかのような、大嶋のスーパーラップだった。大嶋はカルダレッリや脇阪監督とともに明日の決勝で今季初勝利を目指す。

GT500クラスの予選2位はホンダ勢トップの#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大&小暮卓史/BS)。予選3~8位は以下の通り。

3位 #38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&石浦宏明/BS)
4位 #36 au TOM'S RC F(伊藤大輔&N.キャシディ/BS)
5位 #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(武藤英紀&O. ターベイ/BS)
6位 #37 KeePer TOM'S RC F(J. ロシター&平川亮/BS)
7位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)
8位 #39 DENSO KOBELCO SARD RC F(H. コバライネン&平手晃平/BS)

日産勢の予選トップは9位の#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹&柳田真孝/ヨコハマ=YH)。#1 GT-Rは計測タイムなし(実質的に最後尾15位扱い)となっている。

GT300クラスのポールは#25 VivaC 86 MC(土屋武士&松井孝允/YH)が獲得、開幕戦以来となる今季2度目のポールから、昨年優勝しているSUGO戦をスタートすることとなった。土屋は「事前テストを含めてメニュー通りに順調」と好感触を語っており、「それでもレースは運に左右されるところもある」と気を引き締めつつ、万全な準備でSUGO連覇に臨む構えだ。

GT500同様、GT300もこの日は日産GT-R勢受難気味の日に。前年王者陣営の#0 GAINER TANAX GT-R(A. クート&富田竜一郎/ダンロップ=DL)と前戦優勝の#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹&J. マーデンボロー/YH)がともにQ2に進めず、#0は15位、#3は21位に終わっている。GT-R勢予選最上位は12位の#360 RUNUP Group & DOES GT-R(柴田優作&清原章太/YH)。

GT300クラスの予選2~6位は以下の通り。

2位 #31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀&中山雄一/BS)
3位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人&山内英輝/DL)
4位 #18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴&山田真之亮/YH)
5位 #11 GAINER TANAX AMG GT3(平中克幸&B. ビルドハイム/DL)
6位 #55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&小林崇志/BS)

決勝レースは明日(24日)の午後2時にパレードラップスタート予定。はたして魔物の出現は明日もあるのか、ひとときも目の離せない81周、300km戦となる。

《遠藤俊幸》

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