富士通と富士通交通・道路データサービス(FTRD)は東京都の依頼を受け、商用車プローブデータを使って交通現象を分析する、FTRDの「FUJITSU インテリジェントデータサービス 商用車プローブデータサービス」により、渋滞分析調査を実施した。
今回の調査は、2015年12月23日から2016年3月11日までの約3か月間で実施。商用車プローブデータの移動速度と位置情報を利用し、主要道路の1つの交差点から次の交差点までの平均旅行速度をGIS(地理情報システム)に色分けして表示した平均旅行速度図を作成。交差点間の平均旅行速度情報を連結して表示し、俯瞰可能とすることで、深刻な渋滞路線と箇所を特定しやすくする。
東京都の主要渋滞箇所433交差点については、交差点手前から交差点先までの移動に要した時間の平均値を右折、左折、直進のそれぞれで算出し、交差点への流入部に、交差点通過時間で4段階に色分けした矢印で表示した。
また、これに付随し、平日7時から19時までの交差点通過時間別・流入部別の通過商用車数や、時間帯別・流入部別の平均交差点通過時間も集計し、表やグラフで提供。これにより、主要渋滞箇所別や商用車が向かう方面別の渋滞状況、交差点通過速度の低下がどれだけ交通に影響をおよぼすかなどがわかる。
東京都は、高度に発達した利用者視点のインフラを備えた都市の実現を目指す具体的政策展開の中で、より的確で効果的な交通渋滞対策を行うために、今回の調査結果を活用していく。