欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲンは6月28日、一部ディーゼル車の排ガス不正問題について、米国当局との間で和解に達した、と発表した。
今回の和解は、アメリカ合衆国司法省、米国カリフォルニア州、米国FTC(連邦取引委員会)などと、フォルクスワーゲンの間でまとまったもの。
フォルクスワーゲンの排ガス不正問題は、米国で2015年9月に発覚。一部ディーゼル車に、排ガス試験を不正にクリアする違法なソフトウェアが装着されていた。対象となるのは、フォルクスワーゲンブランドとアウディブランドの2.0リットル直列4気筒ターボディーゼル「TDI」エンジン搭載車。2009-2015年モデルのおよそ50万台が該当する。
今回の和解では、フォルクスワーゲンが最大でおよそ147億ドル(約1兆5060億円)を支払うことで合意。このうち、およそ100億ドル(約1兆0245億円)は、排ガス不正車の買い取りや、顧客に対する補償に充当する。排ガス不正車の買い取りは、2.0リットルTDIエンジン搭載車およそ50万台が対象。
フォルクスワーゲングループのマティアス・ミュラーCEOは、「今回の合意は、大きな前進」とコメントしている。