工場の労働生産性をいかに上げるか。旭硝子はそれに役に立つソリューションを「ものづくりワールド2016」で紹介した。それはソニー製のスマートウォッチを利用したもので、「スマートロガー」と呼ばれるソリューションだ。
作業者がそのスマートウォッチを装着し、工程開始前にスマートウォッチを工程ごとに設置したビーコンに近づけるだけで作業工程の所要時間などが自動集計されるようになっているのだ。しかも、スマートロガーは位置情報や作業者の動作情報もきめ細かく収集・デジタルデータ化できるようになっているので、作業の見える化ができ、ムダのない作業順序や最適な動作に向けた改善に取り組みやすくなるという。
「旭硝子では現在、8工場でこのスマートロガーを導入しています。ある現場では効率が倍に上がり、作業などを分析する時間が10分の1になりました。元々は社内の現場を生産性を上げるために考えてつくったのですが、そうしたらこのソリューションは売れるのではないかとなり、CECという会社と共同で商品化に向けた開発を行いました」と開発者の旭硝子関係者。
価格はスマートウォッチ5台、ビーコン60個、設定用ソフトがセットで200万円。販売はICTソリューションを手がけるCECが担当する。