【DS 5 試乗】非日常オーラは変わらず…島崎七生人

試乗記 輸入車
DS 5 シック レザーパッケージ
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新型『DS5』の最大の変更点は、DSブランドの立ち上げに伴い“シトロエン”の名(とロゴ)が外されたこと。

リヤに回るとプレーンな書体でDS5のバッジが追加されたが、従来のDSのオーナメント横に小さく“5”とついていたほうが暗号めいていて、よりミステリアスでよかった気もする。

フロントは“NEW DS WING”と呼ばれるメッキの新形状グリルを採用。ヘッドランプも新デザイン(新機構)だが、全体の異次元なムードは相変わらずだ。試しに郊外の庶民的なスーパーの駐車場に止めてみたが、“日常の中の非日常オーラ”は未だハンパではない。隣の某国産高級セダンも霞んで見えた。

外観に較べほぼデザイン変更がないインテリアも、変わらず乗る者の気持ちを“高揚”させてくれる。時計好きの気持ちにササる(腕時計のベルトを模した)クラブレザーシートは、デザインだけでなく革の厚みとセミアリニンのサラッとした風合いが心地いい。あえて木漏れ陽もよしとして写真を撮影してみたが、前席頭上1:後席頭上2のガラスルーフ(バックドア上にももう1枚)も、宇宙船のような(?)このクルマ独特の室内空間の演出には不可欠なアイテムだ。

普通のセダンよりやや高めの着座位置(とやや低めのルーフ)も、リムジンに乗っているような特別感がある。DENON(かつてはデンオンと発音した)のHiーFiオーディオが備わっていたが、派手さを抑え、落ち着き、厚み、やわらかさを基調としたその音は、ホームオーディオで80年代の同社プリメインアンプを使った経験のあるレポーターには懐かしく、馴染みを覚えた。超静かなエアコンのブロワ音がオーディオを邪魔しないのもいい。

走りも“我が道をいく”といったところか。フランス車特有の下ろしたての渋さがまだある試乗車は、235/65R18 98Yサイズの縦バネの硬さも手伝って、50~60km/h程度までは締まった印象。それ以上の速度で良路や高速を走ると、俄然、なめらかな本領を発揮する。新スペックの1.6リットルターボエンジンとATはクルマをシズシズと走らせる印象で、「S」モードに切り替えることで、より活発な走りが手に入る。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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