昨年の“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8耐では、いち早くMotoGPクラス元チャンピオンのケーシー・ストーナーを起用することを発表したホンダ。今年は、2006年のMotoGPクラスチャンピオンで、現在はスーパーバイク世界選手権を戦うニッキー・ヘイデンを起用することを発表した。
ヘイデンが所属するチームは、ストーナーが昨年所属したMuSASHi RT HARC-PRO.で、同チームは2010年、そして2013年と2014年に鈴鹿8耐優勝経験を持つホンダのトップチーム。ライダーの布陣は、このヘイデンとともに、同チームから全日本ロードレースJSB1000に参戦する高橋巧、スーパーバイク世界選手権のマイケル・ファン・デル・マークだ。
ヘイデンはアメリカ国内レースのAMAロードレースで圧倒的な強さを誇り、これが認められて2003年にホンダのMotoGPクラスのファクトリーチームRepsol Honda Teamに大抜擢される。その後、着実にポテンシャルを上げると、2006年にバレンティーノ・ロッシを打ち破ってタイトルを獲得した。
その後、ドゥカティ、ホンダのサテライトチームを経て、今年からスーパーバイク世界選手権に参戦。5月15日にマレーシアで行われたシリーズ第5戦のレース2で初優勝を遂げている。
MotoGPクラスでのチャンピオン獲得という成績と、高いスポーツマンシップなどからMotoGP殿堂入りを果たしているヘイデン。ライダーのポテンシャルはもちろんだが、その陽気な性格から、チームを牽引するムードメーカーとしても期待度は抜群だ。
なお、ヘイデンは2003年の鈴鹿8耐に、ホンダファクトリーのセブンスターホンダからホンダVTR1000SPWを駆り、清成龍一とともに出走。しかし、このときは他車から漏れたオイルに乗って、2周目の第1コーナーで転倒してリタイアしており、ヘイデンにとっては13年ぶり2度目のチャレンジとなる。