スズキは5月31日、排出ガス・燃費試験で違法な方法を用いて算出された届出値と、改めて同社が適法な方法「惰行法」を用いて計測した燃費値を公表した。
公表したのは、現行生産車の16車種のうち適法だった車種を除く13車種と、同日公表した生産終了車1車種の14車種。そのすべてで、届出値を上回る結果かほぼ同等の結果となっている。他社に供給した車両12車種は公表していない。
同社が確認した結果がカタログ値を上回る上位車種は、『アルトエコ』(2011マイナー2WD CVT)ではカタログ値より105.3%、『ハスラー』(2WD CVT S-エネチャージ)で103.1%、『ワゴンR』(2WD CVT S-エネチャージ)が103.0%など。14車種平均では101.6%と1.6%上回る結果だった。
違法な方法を用いたことについて、鈴木俊宏社長は「惰行時間をつじつまが合うように記録することにより、惰行法で測定したものとして提出していた」さらに「技術者は惰行法による検証も行っており、そんなにずれがない、使えるということで違法性が希薄になっていた」と謝罪した。
ただ「社内調査による関係資料の確認や関係者の聞き取り調査により、燃費を不正に操作しようとした意図はなかったことを確認している」と、述べた。
国土交通省は同社のこれら報告を受け、改めて検証が必要かどうかを判断する。