ポルシェ、空冷エンジン旧車用オイルを夏に向けて発売

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ポルシェの空冷エンジン旧車用オイル
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ポルシェのドイツ本社は5月24日、空冷エンジン用ポルシェ車の「クラシックモーターオイル」を、夏に向けて発売すると発表した。

ポルシェは2015年、およそ12万リットルのクラシック モーターオイルを販売。いくつもの試験で賞を獲得したこのエンジンオイルは、ポルシェのクラシックカー専用に開発され、2種類のグレードを用意。さらにポルシェは、『911』(タイプ「964」まで)、『914/6』、および『928』モデル用に、オリジナルの赤いオイルフィルターも復刻している。

ポルシェクラシックのマルチグレードオイルは、1970年代の初めまで、スポーツカーに使用しなければならなかったシングルグレードオイルの代替品。当時の石油 化学技術では、一定の温度範囲でのみ使用可能なオイルしか製造できなかった。冬季には、特に暖機運転の際に低粘度オイルが必要とされ、夏季においては、厳しい作動条件の下で安定した油膜を確保するため、より高粘度のオイルが求められた。

ヴァイザッハのポルシェ開発センターの専門家は、新しいオイルの開発に率先して取り組み、改良を重ねた結果、添加物を用いることで、高温でも安定した粘度を維持できる高品質なベースオイルを生み出すこと成功。今日のマルチグレードオイルは、現代のエンジンで使用するために設計。しかし、クラシックポルシェのエンジンでは、ベアリングの大きな遊び、製造差、空冷方式、およびシールの材質ゆえに、過去のオイルと同じベース粘度と化学的性質が必要とされる。

ポルシェ クラシックのモーターオイルは、この要求を満たしており、その非常に高いせん断安定性は、空冷コンポーネントによって生じる高い温度での安全性を高める。この高い耐熱性と同様に、オイルが過去のポルシェエンジンの材料特性に適合していることも、重要な役割を果たす。

現代のスポーツカーに使われる通常の化学合成オイルでは、含まれる添加物が古いエンジンのシールを傷めてしまうが、ポルシェ クラシック モーターオイルは、過去のモデルシリーズのエンジンコンポーネントがスムーズに作動するように設計。このオイルは、耐食性にも優れているほか、亜鉛などの添加物によって摩耗を防止することのできる製品で、ポルシェのスポーツエンジンとその燃焼プロセスのために専用に設計されている。

《森脇稔》

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