ドローン飛行支援地図サービス「SoraPassMap」を提供開始、ゼンリンなど3社

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3社は25日、新たなドローンサービスのプラットフォーム「SoraPass」に基づいて提供される「SoraPassMap」
  • 3社は25日、新たなドローンサービスのプラットフォーム「SoraPass」に基づいて提供される「SoraPassMap」
  • ドローンサービスのプラットフォーム「SoraPass」発表の記者会見
  • 握手を交わす3名。(左から)ゼンリン上席執行役員第二事業本部長の藤沢秀幸氏、JUIDA代表理事の鈴木真二氏、ブルーイノベーション代表取締役社長の熊田貴之氏
  • SoraPassMap
  • 「SoraPassMap」の特徴その1
  • 「SoraPassMap」特徴その2
  • 「SoraPassMap」特徴その3
  • 「SoraPass」の申請支援サービスの例

日本UAS産業振興協議会(JUIDA)と、ゼンリン、ブルーイノベーションの3社は25日、新たなドローンサービスのプラットフォーム「SoraPass」を発表。同日よりサービス提供を開始した。

ドローンの急速な普及は「空の産業革命」として様々な分野での活用が期待される一方で、安全な飛行環境の重要性も叫ばれるようになっている。こうした背景の下、昨年12月には改正航空法が施行。人口集中地区やその周辺でドローンを飛行させるにはあらかじめ飛行許可承認申請が必要となった。

しかし、申請するまでには様々な書類の作成が必要となり、発表によれば申請作成に要する所要時間として一般的には30時間前後がかかっているという。「SoraPass」は、その申請に要する手間を軽減するプラットフォームとして開発されたものだ。

まず第1弾のサービスとして、これまで実証実験で提供していた地図サービスを改良した「SoraPassMap」の提供からスタートする。そのポイントは3つある。

1つは「空の交通情報で飛行前に安全確認」ができることだ。改正航空法や小型無人機等飛行禁止法に対応しており、空港周辺や人口集中地区の飛行原則禁止区域、発電所や自衛隊基地などの危険区域など、安全に飛行するために必要な情報を収録。ゼンリンの詳細な地図上に一元的に集約して提供する。

2つめは「機体・パイロット情報を一元的に管理」だ。保有する機体情報(製造メーカー名、機体名、飛行時間など)や、操縦者の情報を登録でき、操縦者の履歴情報を一元的に管理することもできる。

3つめは「スムーズな飛行申請をサポート」。申請は自ら行うこともできるが、行政書士による飛行申請書類の作成機能や、飛行申請の代行サービスも有料で提供する。現在、100人を超える全国の行政書士が、定型的な申請書から複雑な手続きまで幅広くサポートすることになっている。

サービスの利用料金は、飛行規制・危険区域の閲覧や機体管理機能、操縦者管理機能については無料。飛行申請書の作成・印刷(6000円/申請)や、行政書士による飛行申請代行サービスについては有料となる。

3社はドローンをより安全・安心に使える環境を提供すると共に、今後3年間で10万人の会員獲得を目指したいとしている。また、今後の展開としては日本気象と連携し、ドローンの安全飛行に役立つ気象情報と連携する予定だという。

ブルーイノベーション代表取締役社長の熊田貴之氏は、「ドローンのサービスを提供して来た中で、ユーザーとして(使いやすさを考慮して)UIにもこだわり、実際にパイロットの方々にもいろいろとヒアリングを重ねて開発した。今後も改善を重ねてより使いやすい形で提供していきたい」と語った。

ゼンリン上席執行役員第二事業本部長の藤沢秀幸氏は、「今までは地上の地図を提供してきたが、今回のサービス開始に伴って舞台を空にも移していく。このサービスがドローンユーザーにとって安心・安全に飛行を行える新たなソリューションになると信じている」とコメントした。

なお、「SoraPassMap」については、東京ビッグサイトにて27日まで開催中の「IDE TOKYO ドローンソリューション&技術展」でも紹介されている。

《会田肇》

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