今シーズンのMotoGPは、開幕戦にしてヤマハがバレンティーノ・ロッシとの契約を2年延長したというビッグニュースで始まったが、来年のロッシのチームメイトが、現在はスズキでMotoGPクラスを戦うマーベリック・ヴィニャレスになるというのがGPパドックでの有力な噂となっている。
この噂の発端ともなっているのが、昨年のMoto2チャンピオンのヨハン・ザルコが、今年の鈴鹿8耐にスズキ系チームから出場するのではないかという話だ。ザルコがスズキ系チームで鈴鹿8耐に出場となれば、そこには当然ながらその先、すなわち来年のMotoGPクラスへの転向と、スズキファクトリーのシートが待っていると考えるのが妥当だからだ。
ヤマハのホルヘ・ロレンソが来年からドゥカティに移籍することは公になっているが、その空いたシートにヴィニャレスが座り、ヴィニャレスの抜けたスズキのシートをザルコが手にするというものだ。
そのザルコは、昨年のMoto2チャンピオンで、今シーズンに向けてMotoGPクラスへの移籍が噂されていた。しかし実現せずにMoto2クラスに残留しており、MotoGPクラスにもっとも近いライダーとして実力が高く評価されている。
Moto2ライダーの鈴鹿8耐参戦は、2014年にTeam KAGAYAMA&Verityで、そして2015年はF.C.C. TSR Hondaでのドミニク・エガーターが記憶に新しい。2014年には初めての鈴鹿サーキット、初めてのEWCマシン、初めての世界耐久選手権ながら素晴らしいパフォーマンスを発揮して3位になり、そして2015年には2位という好成績を残している。それだけに、Moto2チャンピオンのザルコが鈴鹿8耐参戦となれば、エガーターよりも上の成績、すなわち優勝が大いに見込まれるのは当然だろう。いずれにせよ今年の鈴鹿8耐では、再びGP旋風が吹き荒れることは間違いなさそうだ。