住友ゴム工業は、同社のタイヤ用新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」が、「第28回日本ゴム協会賞」を受賞したと発表した。
ADVANCED 4D NANO DESIGNは、大型放射光研究施設「SPring-8」・大強度陽子加速器施設「J-PARC」・スーパーコンピュータ「京」の連携活用により、ゴムの内部構造をナノからミクロンレベルまで連続的かつ鮮明に解析しシミュレーション。タイヤの相反性能である低燃費性能、グリップ性能、耐摩耗性能を大幅に向上できる新材料開発技術だ。同技術を初めて採用したコンセプトタイヤ「耐摩耗マックストレッドゴム搭載タイヤ」はトレッドゴムにおいて、低燃費性能とウエットグリップ性能を維持しながら、耐摩耗性能を200%に向上させることに成功した。
日本ゴム協会賞は、ゴム技術における科学、技術またはその産業分野の発展に寄与し、その功績著名な会員に対して授与される。今回の受賞では、放射光X線・中性子・シミュレーションの連携解析による新材料開発技術がゴム産業の発展に大きく貢献すると認められたものだ。