写真家がアドバイス…初めての一眼レフカメラ、何を意識したらいい?

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4月末日、ニコンによるフォトツアーが開催された。講師を務めたのは写真家の山口規子さん。ツアー後、これからカメラを買う人へのアドバイス、今後の目標などを話してくれた。

文藝春秋の写真部で技術を磨いた後、独立した山口さん。現在は女性ファッション誌、旅行誌を中心に活躍し、料理や暮らしに関する撮影書籍も多数ある。フォトツアーでは参加者に初心者から脱するテクニックを伝授。

プロが教える写真講座に参加…日本の食と伝統芸能を撮り尽くせ! https://t.co/DALn1uzMZc pic.twitter.com/qDsdh7dCmx— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016年5月18日

---:写真家になろうとしたきっかけは何ですか?

山口規子さん(以下、敬称略):高校生の時に見た『NHKスペシャル』です。報道写真家、沢田教一さんが撮影したベトナム戦争の写真を扱った番組でした。ただ、一枚一枚がテレビに流れていた時は特に何かを感じることはありませんでした。だけどフィルムが36コマでプリントされている“ベタ”を見た時に、涙が止まらなかった。

子どもを写した写真があったのですが、そこでそのショットは終わって、その次のショットは病院だったんです。彼はそこで子どもを担いで病院に連れて行ったのだろうと感じることができました。それが流れで表れていた。これが「写真」という表現方法に興味を持つきっかけでした。

それから新聞部に入って、高校生新聞を作りました。写真を撮って記事を書いて。私はどちらかといったら作品系というよりも報道、ドキュメンタリーからこの世界に入った人なのです。
---:現在、報道の仕事は?

山口:今もやっています。昔はそもそも文藝春秋(の写真部)でやっていたので。そういえば張り込みもやったなぁ…。

---:なぜ独立をしようと思ったのですか?

山口:文藝春秋はいいところで、育ててもらったし感謝しているのですが、会社の中のひとりでいることに疑問を持ち始めたんです。やはりその域を超えた写真家になりたいと思ったんですね。

「フリーランスになって3年は食えなくても頑張れよ」とはよく言われますが、私も3年頑張れるくらいの資金は貯めてから独立しました。ただ私の場合、文藝春秋の仕事で出版した作品集などがあり、「こういうことをやってきた」と言えたのでキャリアはあった。

もちろん、撮りたい雑誌の編集部に行って、「こういった写真を撮っているんです」といった売り込みはしました。あと、かなり雑誌の研究はしましたね。雑誌ごとにカラーが違う。だから、雑誌ごとに撮り方を変えました。

---:カメラをこれから買おうとしている人に向けてのアドバイスはありますか?

山口:絶対手で触って、持ってみて、手にしっくりするものを選んでほしい。あとは、買いに行く前に何を撮りたいかを決めた方がいいですね。猫、風景、鉄道、スポーツ。大まかなジャンルでもいいから、撮りたいものを決めてから買いに行きましょう。

分厚い説明書は皆さん読まないと思うのですが、重要な部分だけは読んでほしい。モード、ホワイトバランス、ピクチャーコントロールだったり。ある程度基本的なところは読んで勉強してほしいです。あとはとにかく使うことですね。
いろいろな機能は試すこと。ホワイトバランスはこまめに変えるなど、機能に慣れましょう。うまい写真を撮ろうとは思わないで、まずはカメラに慣れること。

カメラを買っても、重いから持ち運びしなくなってしまった話などを聞きますが、一眼の楽しさはコンパクトカメラよりも機能が多いことです。花を撮るにも、一眼を使ったら「こんな綺麗に撮れた」といった喜びがあります。だんだんできることが増えていく。楽しくなったら、カメラの重さは忘れます。

---:最高の一枚に出会うためには?

山口:テクニックはベースとしてあって、「自分の気持ちをどう表すか」ということが重要になってくると思います。それが難しいんですけれど…。

---:今後の中長期的な目標を教えてください。

山口:1枚でもいい写真を残したい。私は人に押しつけるのがあまり好きじゃないので、自分が表現できていれば良しとしています。だから、自分を表現できる写真を1枚でも多く撮りたいですね。

写真は私自身そのものです。写真は、私を表現する場所でもある。私自身写真をやっていて救われたこともあるんです。自分が倒れそうな時も、「私は写真をやっているから明日も頑張ろう」と思えることがある。同士みたいなものでもあります。

《大日方航@CycleStyle》

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