羽田アクセス、海外からの出張客の視点 「直通ルートより乗換駅の案内を」

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東京モノレール 天王洲アイル駅 南口
  • 東京モノレール 天王洲アイル駅 南口
  • りんかい線 天王洲アイル駅
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都内で仕事を済ませ、羽田から香港のオフィスへと戻るというイギリス人が「乗り換え駅の難しさ」を話してくれた。この日、彼は「バスもいいが、いろいろ話しながら、歩きながら空港まで行くのもいい」と、渋滞遅延などの心配の少ない鉄道を選んで舞浜から羽田へ向かった。

彼は、新木場駅で京葉線からりんかい線へ、さらに天王洲アイル駅でりんかい線から東京モノレールへ乗り換えて羽田空港国際線ターミナル駅へと向かうパターンを「2度経験した」というが、「東京の土地勘のない職場仲間や友人にはすすめられない」とも教えてくれた。

「そりゃもちろん、直行バスがあればそれが一番わかりやすいし、安心。タクシーを使うときもある。新木場駅も天王洲アイル駅も、外国人にとって乗り換えるがめちゃめちゃ難しい。新木場では有楽町線に間違えちゃうかもしれないし、天王洲アイルは、モノレールの駅を探すのがまずたいへん。その逆も同じ。羽田からモノレール、りんかい線、JRと乗り継ぐルートなんて、あまり思い浮かばないだろう」

2020東京五輪を前に、羽田空港と都心を結ぶアクセスは、大規模な直通計画や構想が取り上げられているが、この彼にとっては「直通というイメージはバスやタクシーがまっ先に思い浮かぶし、鉄道はもっとわかりやすくなるだけでうんと使いやすくなるのに」と続けた。

「自分の住んでる街に鉄道が普及していれば、乗り換えはほかの国でも案内標識などを見ていけば、なんとか目的地にたどり着けるはず。残念なのは、外国人向けの案内がほとんどないことだ」

「ほら、見て。この(りんかい線天王洲アイル)駅の乗り換え案内にも『羽田空港』とか『羽田方面』という文字がどこにもないでしょ。もちろん新木場にもない。だから、直通するルートを建設するぐらいなら、駅の案内に空港方面の情報をちゃんと載せてほしい」

聞き手のこちらも新木場や天王洲アイルで「羽田空港へ行きたいがどこへ向かえばいい?」と聞かれたことが複数回ある。地下深くにあるりんかい線天王洲アイル駅から、地上2階部分の東京モノレールの駅まで、迷っていたオーストラリア人といっしょに歩いて向かったときは、彼は大きなため息をついていた。

天王洲アイル駅の改札口には「りんかい線はJR線ではない」「ジャパン・レール・パスは使えない」「Tokyo Subway Ticketは使えない」「別途料金を支払って」といった英語表記はあるが、羽田空港方面への目立った案内はない。スタッフは「羽田空港へ行くにはどこへ向かえばいい? と聞いてくる外国人が1日10人以上はいる」と話していた。

《レスポンス編集部》

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