ドイツ自動車5社、63万台をリコール…排ガス浄化装置に不備

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フォルクスワーゲンのターボディーゼル「TDI」エンジン
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試験時と実際の走行時の間で、排ガス中の有害物質の量に大きな開きがある問題。この問題に関して、ドイツで自動車メーカー5社が、リコール(回収・無償修理)を実施する。

これは4月22日、ドイツのドブリント運輸相が明らかにしたもの。「ドイツ国内の大手自動車メーカー5社が、合計およそ63万台のリコールを行う」と発表している。

リコールを実施する5社は、フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェ、メルセデスベンツ、オペル。

今回のリコールは、KBA(ドイツ連邦陸運局)の調査結果を受けたもの。KBAはフォルクスワーゲングループによる排ガス不正問題を受けて、2015年末からドイツ国内で販売されているディーゼル車53台を対象に、ダイナモ上および実走行の両方で、排ガステストを実施してきた。

その結果、気温が一定以下に下がった場合、排ガス浄化装置が自動的に停止するソフトウェアが組み込まれ、有害物質を含む排ガスを放出していたことが判明。フォルクスワーゲングループの違法な「ディフィートデバイス」とは異なり、このシステムはエンジンを保護する目的で、欧州では例外的に認められている。

しかし、KBAによると、このソフトウェアが作動する際の温度設定に問題があったという。ドイツ自動車5社は当局の指示に従い、リコールに応じるとしている。

《森脇稔》

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