【国際ドローン展16】ドローンもデザイン多様性へ、変則8ローターの試作機を展示…TEAD

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試作機として展示されていたマルサンDAX645。幅は4.1mにもなる超大型マルチコプターだ(許可を得て撮影しています)。
  • 試作機として展示されていたマルサンDAX645。幅は4.1mにもなる超大型マルチコプターだ(許可を得て撮影しています)。
  • 放射状に均等にローターを配置しているのがマルチコプターの一般的なレイアウトだが、マルサンDAX645はTEAD独自のノウハウにより、変則的な8ローターを実現している。

昨年の首相官邸へのドローン侵入事件以来、法規制に乗り出すなど、ドローン(ドローンは自動操縦機のことで、総称は正確にはマルチコプター)を取り巻く環境は大きく変化しつつある。その一方で千葉市では宅配の実証実験が計画されたり、農業の薬剤散布用などドローン活用の場も急速に広がっている。

「農業は繁忙期に入って、これから薬剤散布などでドローンが活躍する時期になるため、今ごろはメーカーもアピールに懸命なんですよ」そう語るのはマルチコプターの専門メーカー、TEAD営業企画部の堀口氏。

この国際ドローン展でも新型機を発表するメーカーがいくつもあった。そんな中、一際視線を集めたのがTEADである。大小様々なマルチコプターの製品をズラリと並べているだけでなく、開発中の作品も展示していた。

件の薬剤散布用に特化した大型のマルチコプター、マルサンDAX645は、全長1.5m×全幅4.1mと乗用車並みのサイズを誇る試作機だ。ちなみにこれは自動操縦にも対応しているので、正真正銘のドローンとも言える。左右のローターを2基ずつとして幅を増やし、一度に農薬を散布できる面積を広げているのが特徴。

「北海道などの大規模な農場を経営している農家の方は、従来のタイプでは1日かけても農薬の散布が終わりません。そこで幅を増やして薬剤噴霧のノズルを幅広く取り付けることで、効率を高めています」。

要望があって開発したことから一刻も早く販売を開始したいところだが、今回は開発中の製品を展示することでニーズの規模など反応を探りたいようだ。

《高根英幸》

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