【フィアット 500C 1.2ポップ 試乗】乗り味、持ち味はラウンジの上をいく?…島崎七生人

試乗記 輸入車
フィアット500C 1.2ポップ
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試乗車のグレードは“1.2ポップ”。見慣れたボサノバホワイトということもあるが、“ラウンジ”に較べ、顔まわりのメッキ加飾が少ない分、マイナー後ながらマイナー前からの素直でプレーンなチンクらしさがより伝わってくる……そんな気がした。

インテリアではヘリンボーン調の柄のシート表皮が新しい。ベースグレードのこのポップでも、ヘッドレストは布張りのクッション付きに。さらにこの3月から用意されたインダッシュ式の専用ナビ(写真)は、実にスッキリとしたインストールぶり。見れば500のロゴ入りのピアノブラック調ベゼルも専用品だ。自力でポータブルナビをダッシュ上に付けたものの両面テープが剥がれて本体を脱落させるような苦労をしてきた従来型オーナー(=レポーター)には羨ましい限りだ。

スペック自体は従来型と変わらず、走りも同様だ。ただし2月にレポートしたラウンジよりタイヤサイズが小さく、メイク(コンチネンタルだった)もクルマに合っているのか、路面からのショックの伝達が優しく、乗り心地も快適なコチラのほうがむしろ500Cらしいとも感じた。

また2気筒ツインエアの合理性を認めた上で、モデル当初から設定のあるコチラの4気筒1.2リットルエンジンの必要十分以上の性能と、2気筒に較べての音と振動(とくに振動)の小ささは、やはりアドバンテージを実感する。排気音もスポーティな音質だが、静かな住宅街では2気筒の“パタパタ、ヴァヴォーン!”はけたたましいけれど、1.2リットルならまるで上級サルーンの気分でシズシズと走れる。発進直後のスムースさも1.2リットルのほうが上だ。

もちろん“C”の電動オープンは壮快だ。小さいクルマほどこうした開放感は貴重である。トップは複層構造だから、陽射しが強くても頭上から熱さが伝わりにくいのも嬉しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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