マツダは4月14日、独自の水性塗装技術「アクアテック塗装」を、中国・南京市の車両生産拠点「長安マツダ汽車(CMA)」に導入したと発表した。アクアテック塗装の導入は、宇品第1工場に続いて2拠点目。海外では初となる。
アクアテック塗装は、中塗塗装のさまざまな機能を上塗塗装に集約し、塗装工程を高効率化する工程革新によって実現した、マツダ独自の超短縮・省資源工程。CO2排出量を増加させることなく、VOC(揮発性有機化合物)排出量を世界最高水準まで抑制する。
高級車やスポーツカーも生産する宇品第1工場に、2009年から導入を開始し、従来の油性塗装と水性塗装の並行生産の中で適用を拡大して、2012年に導入を完了した。
マツダでは、宇品第1工場へのアクアテック塗装の導入を完了した後も、その機能と使いやすさのさらなる進化を図ってきた。今回、CMAへの導入にあたっては、CMAと協働活動を行い、国内で培った技術を水平展開することで、現地での設備工事と塗料開発を必要最小限にとどめるなど、効率的な導入に成功。生産を止めることなく、これまでの油性塗装との並行生産を継続しながら、短期間でアクアテック塗装への移行を完了し、「ソウルレッドプレミアムメタリック」などの高意匠カラーを含めた全カラーで、国内工場と同等の塗装品質を実現した。