「輸入車などと同じで、都市部に集中している」 ネット上でフルオーダーメイドシャツを提供する米国Original Stitchは4月8日、東京でユーザー動向を説明。国内ユーザーの地域別、年齢層、購入時間帯などについて明らかにした。
Original Stitch(オリジナルスティッチ)は、米国シリコンバレーで働くエンジニアたちに向け、2014年春にスタートしたネット注文型フルオーダーメイドシャツを提供するサービス。「服を買いに行く時間をほかのアクティビティにあてたい」という声にこたえ、ネット上で身長や体重などの基本情報を入力し、襟や袖、ポケット生地などをチョイスして、「自分だけのシャツ」を発注から2週間前後で届けるというもの。
「こうしたカスタマイズシャツに関心のあるユーザーは、マイスタイル、マイテイスト、マイサイズを求めている」と話すのは、オリジナルスティッチのJin Takahito Koh CEO。
「平日はビジネスで忙しく、週末はアクティビティなどを楽しみたいという人たちで、ショップに行く時間をなかなか割けないという悩みがあった」
そんな悩みをかかえながらも、ビジネスやプライベートのシーンで、既成品ではなく「自分らしい、自分だけのスタイル」を重視するユーザーが、「都市部に多くいる」とJin CEOはいう。
「東京、大阪、名古屋と都市部に集中している。日本国内ユーザーの年齢層は全体のほぼ半分が25歳から45歳の男性で、このサービスのターゲットでもある。売上の5割がリピートユーザー。大卒の男性がほとんどで、うち25%が既婚者」
2009年の「都道府県別輸入車新規登録台数」(日本自動車輸入組合、JAIA)をみると、トップの東京から、神奈川(横浜)、愛知(名古屋)、大阪、兵庫(神戸)、千葉、埼玉、福岡と続く。ビジネスやプライベートシーンでシャツにもこだわりを持つユーザーたちは、輸入車ユーザーの傾向と重なるところが多いという。
また、Jin CEOは、「米国のニューヨークなどのビジネスエリアでは、東京や大阪と同じで白や黒、ブルーといった色を選んでピシっとしたサイズのオーダーがほとんどだが、カルフォルニアとかになると、奇抜な色や変わったスタイルを好み、ダラッと着る傾向にある」とも話していた。
「インターネットによるカスタマイズ受注で、われわれは、UberやAirbnbと同じく在庫をかかえずにクイックに対応できる。ユーザーは生地を選び、12か所のパーツを好みに合わせ、ディスプレイ上のプレビューで決めるまで、最短5分。生地は180種類、今後も新たな生地を順次追加していく。製造は長野で行い、7000円から1万円の価格帯で、メイドインジャパンのクオリティを提供する」
同社は3月23日、「新社会人がいち早く“着せられてる感”を卒業し、第一印象はシャツで差をつける」というコンセプトの特設サイト 「New Job. New Shirt.」を開設。Jin CEOは、「国内ユーザーは、朝7時、昼12時、夜19・23時といった時間帯にオーダーが集中している」とも伝えていた。