簡単装着スピーカー、カロッツェリアの「カスタムフィット」を徹底検証

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カロッツェリア・TS-V172A
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カーナビ&カーAVのトップブランドの1つであるカロッツェリア。カーナビにおいては、『サイバーナビ』と『楽ナビ』という2大人気シリーズを擁し、カーAVにおいてはジャンルもグレードも幅広く製品をラインナップ。

メインユニットを豊富に取り揃えることはもちろん、スピーカー、サブウーファー、そしてモニターに至るまで、システムアップの楽しさを広く提供してくれるメーカーでもある。

ことスピーカーだけを見ても、エントリーモデルから、マニア垂涎のハイエンドモデル『RSスピーカー』(税抜価格:28万円)まで、多彩に製品を取り揃えている。

そんな同社の充実のスピーカー群の中から、今回スポットを当てるのは、“カスタムフィットスピーカー”。エントリーゾーンの製品でありながら、用意されているのは充実の計4シリーズ。これらの特長を細かく分析しながら、音にこだわるカロッツェリアの懐の深さについても迫っていきたいと思う。


■リーズナブルかつ、“簡単装着可能”な頼れるスピーカー

ところで、“カスタムフィット”とは、何を意味している言葉であるのかご存じだろうか。この名称の代わりに“トレードイン”という言葉を用いるメーカーもあるが、それらはともに、「大きな加工を伴わず、簡単に装着可能なスピーカーである」ことを意味している。

では何を持って“簡単装着が可能”なのかというと、ポイントは2点ある。1点目は、“取り付け奥行き”が深くないこと。つまり、多くの車種に取り付けられる大きさであるということ。もう1点は、取り付け用ブラケットやハーネス類が付属していること。付属品の内容はグレードによって異なるが、基本的にはそれらが充実していて、取り付けがスムーズに行える。

さて、そんな“取り付け簡単”なカロッツェリアの“カスタムフィットスピーカー”。その中身はどうなっているのか、ラインナップを見ていこう。

まずは最エントリークラスとして『Fシリーズ』がある。コアキシャルタイプ(ミッドウーファーの同軸上にトゥイーターが取り付けられているタイプ)と、セパレート2ウェイタイプの2系統があり、それぞれ、ミッドウーファーの口径が17cm、16cm、10cmと3タイプ用意されている。税抜価格は17cmのコアキシャルモデル「TS-F1730」で7500円、同口径のセパレート2ウェイモデル「TS-F1730S」で1万5000円。実にリーズナブルだ。

その上が、コアキシャルタイプの上級ライン、『Jシリーズ』。こちらは口径的には4タイプある(16cm×24cmという楕円タイプが加わっている)。税抜価格は17cmモデルの「TS-J1710A」で2万1000円だ。

さらにその上のモデルとして、セパレートタイプのミドルグレード『Cシリーズ』がある。口径的には楕円タイプを除いた3タイプがあり、税抜価格は17cmモデルの「TS-C1720All」で3万2000円だ。

そしてもう1つ、“カスタムフィットスピーカー”の最高峰、『Vシリーズ』がある。同シリーズは、17cmのセパレート2ウェイの「TS-V172A」のみのラインナップで、税抜価格は6万円となっている。


■独自の設計思想、“OPEN&SMOOTH”コンセプトにより、よりリアルな音場をゲット。

次に、カロッツェリアの“カスタムフィットスピーカー”の特長を解説していこう。特筆すべきは、『Vシリーズ』以外のすべてのモデルに注入されている“OPEN&SMOOTH”コンセプト。これは、クルマを知り尽くしている同ブランドならではの、スペシャルな設計思想である。カースピーカーにおいて、非常に理に叶った考え方と言っていい。

このコンセプトのポイントは、「トゥイーターに広範囲な音域を担当させる」ことにある。通常のトゥイーターは高音域のみを担当するが、“OPEN&SMOOTH”コンセプトにおいては、トゥイーターの担当領域を広げ、中音域の一部も担わせているのである。

カーオーディオでは、ミッドウーファーはドアの下部に付けられていて、トゥイーターはダッシュボード等の高い位置に取り付けられている。高い位置にあるトゥイーターの担当範囲が広いと、目の前から聴こえてくる成分が多くなる。結果、ステレオイメージをよりリアルに再現することが可能となる。ボーカルがすっと目の前に立ち、音楽全体がフロントウィンドウに広がるのである。

これを実現させるには、技術的な裏付けが必要だ。各部に高品位なパーツや素材をおごり、設計も最適化。そうして、厚みとハリのある中音域の再生を実現するとともに、低域から高域までをスムーズに繋げ、臨場感あふれる音場の再現を可能としているのである。

カロッツェリアの“カスタムフィットスピーカー”はリーズナブルながらも、独自の“OPEN&SMOOTH”コンセプトにより、他とはひと味違った上質なサウンドを奏でることができている。そして、バリエーションが豊富で選択肢も幅広い。初級ユーザーを手厚くバックアップしてくれる、頼れる存在であるのだ。

さて最後に、上級モデルに与えられている特別な能力についてもご説明しておきたい。『Cシリーズ』と『Vシリーズ』では、“バイアンプ接続”というスペシャルなシステムレイアウトが可能となっている。この能力を使いこなすことで、さらなる高音質化を狙えるのである。

2ウェイスピーカーには、トゥイーターとミッドウーファーへと送り込む音楽信号の“帯域分割”を行うユニットが存在している。通常はこれに、パワーアンプの1ch分の信号が入力される。それに対して“バイアンプ接続”では、パワーアンプの2ch分を入力することとなる。つまり、入力の段階であらかじめ、トゥイーター用とミッドウーファー用に信号を用意する、という方式なのである。

これは、ホームオーディオのスピーカーでも用いられる、より上級な接続方法であり、これにより電気的な干渉が抑えられ解像度が向上する。高域はよりみずみずしくなり、低域はより豊かに響き、そしてよりパンチが効いてくる。さらには、使用するメインユニットによっては、これを用いることで緻密なサウンドコントロールも可能となる。

上級な接続方法である“バイアンプ接続”のことを、ぜひとも覚えておいてほしい。『Cシリーズ』もしくは『Vシリーズ』を手にしたなら、おいおいこの接続方法を実践してみよう。確実にワンランク音質が向上する。

スピーカー交換に興味を持ちつつ、なんとなくハードルの高さを感じていた方は、カロッツェリアの“カスタムフィットスピーカー”を要チェック。使ってみれば、価格以上のバリューが感じられるはずだ。純正スピーカーの音とは別次元のグッドサウンドを得られることは間違いない。検討する価値は、相当に高い。

カロッツェリア・スピーカー『カスタムフィットシリーズ』の、底力を検証する!

《太田祥三》

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