【メルセデス Cクラス 試乗】C350e、理想的な電気と内燃機関の併用…中村孝仁

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メルセデスベンツ C350e
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EVはゼロエミッションでクリーンだけれど、マンションだと充電設備がないし…と考えるユーザーは日本では非常に多いと思う。PHEVもその点は同じ…だと思っていた。

冒頭で混乱を避けるためにお話しすると、プラグインハイブリッド車は最近PHVという3文字に統一されつつある。メルセデスも以前はPHEVと呼んでいたはずだが、最近はPHVにしたそうだ。因みにPHEVはプラグイン・ハイブリッド・エレクトリック・ヴィークルの略で、PHVとPHEVは同じものだ。

新しいメルセデスの『C350e』は、2リットル直4直噴ターボエンジンとモーターの組み合わせ。モーターは60kw、340Nmと強力。エンジンも211ps、350Nmだから、システム出力、279ps、600Nm(欧州参考値)と、特にトルクにおいてとてつもないパフォーマンスを示す。

冒頭、PHVもEV同様家に帰ってプラグインするから、基本的にはEVのように家庭に設備がないと難しいと思っていたのだが、最近のPHVはそうではない。何故なら、車上で積極的に充電をする、チャージモードが装備されているケースがほとんどだかからである。このC350e の場合もチャージモードを持っていて、モーターがエンジンの動力を利用してジェネレーターとして機能し、家に充電設備がなくてもこれを使えば常にEVとしての走行も可能になるからだ。因みにフル充電されている場合、EVモードで28.6km走行が可能で、最高速度130km/hを出すことが出来るから、高速上でもEVモードが使える。また、チャージに要する時間は家庭用200V電源を使った場合4時間、走行中のチャージモードを使った場合だと40分で充電を終了するという。ただし、市中にある急速充電には対応していない。というわけだから、家に充電施設がなくても例えば帰宅時にバッテリー容量が減っているなぁ…と感じたら、チャージモードで走らせればそれで翌日は再びEV走行ができるという寸法なのだ。

メルセデスのプラグインハイブリッドはこれ以前に『S550e』が存在していたが、このC350eにはそのSクラスで培った技術も投入されている。それがアクセルのプレッシャ・ポイント機能やダブル・パルス機能。前者はEVからエンジンがかかったハイブリッド走行に切り替わるポイントでアクセルが重くなってドライバーに知らせる機能。後者は無用な加速をした際にエコドライブないことを知らせるため、アクセルにこつんこつんとノックパルスが伝わる仕組みを言う。

さて、同じエンジンを搭載する『C250 sport』と比較しても230kgも重い1830kgあるこのクルマ。それだけに走りの重厚感は他のCクラスを圧倒し、俄然快適でフラットな乗り味を持つ。まあ一クラス上は確か。つまりは『Eクラス』に引けを取らない…である。でもって、走り自体の軽快感が薄れ、もっさりした印象かといえばそうではない。やはりシステムトルク600Nmは伊達じゃないから、1830kgなどものともせずグイグイ加速してくれる。だから、ストレートでアクセルを踏む限り何の不満もないのだが、いざ峠道に入るとやはり重さの壁を感じ、ターンインのノーズの入りはずっしりと重いクルマの印象が顕著に表れる。お値段もそれなりだから、Eクラスを買ったと思えば何の不満もないはず。どうしてもCクラスの軽快さを…というのであればこれを選ばなければよい。車両価格707万円で、燃費と重厚感が得られるのがC350eというわけである。

モードは走りの側のダイナミックセレクトとエンジンとモーター側の走行モードがあり、前者に5種類(エコ・コンフォート・スポーツ・スポーツ+・インディビデュアル)、後者に4種類(ハイブリッド、Eモード、Eセーブ、チャージ)と多彩に走行モードを選ぶことが出来る。

■5つ星評価
パッケージング ★★★★★
インテリア居住性 ★★★★★
パワーソース ★★★★★
フットワーク ★★★★★
おすすめ度 ★★★★★


中村孝仁|AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来38年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。
《中村 孝仁》

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