【F1】カルソニックカンセイがマクラーレンのオフィシャルサプライヤーに…開発初期からの密接連携で勝利を

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カルソニックカンセイの森谷社長と、マクラーレンのJ.クーパー氏。
  • カルソニックカンセイの森谷社長と、マクラーレンのJ.クーパー氏。
  • 両者の関係が新たなレベルへと進展した。
  • 展示車は2006年型のマクラーレンMP4-21。
  • 9日、さいたま市のカルソニックカンセイ本社で会見が実施された。
  • 今季こその飛躍が期待されるマクラーレン・ホンダ。
  • 今季こその飛躍が期待されるマクラーレン・ホンダ。
  • 今季型のマクラーレンMP4-31。
  • カルソニックカンセイといえば、SUPER GTのIMPULチームのイメージも強い。

9日、カルソニックカンセイはF1チーム「マクラーレン・ホンダ」との複数年にわたるオフィシャルサプライヤー契約を結び、さいたま市の本社にてマクラーレンとの共同会見を実施した。

総合自動車部品大手のグローバルメーカー「カルソニックカンセイ」は、主にラジエータ等、熱交換器の分野で広く知られる存在で、これまでに関してもマクラーレンは同社の製品(技術)を使ってF1を戦ってきた経緯がある。その歴史の端緒は1992年、最初のマクラーレン・ホンダとしての参戦最終年にまで遡るが、従来はカスタマーだった関係から今回オフィシャルサプライヤー(パートナー)となることの目的や効果について、カルソニックカンセイの森谷弘史社長は「車両開発のコンセプト初期段階から一緒に『ワンチーム』で取り組み、より最適な熱交換器(類)を供給できる」との旨を語っている。

2014年から“パワーユニット新時代”に移行したF1。そのマシン開発競争が熱との戦いともいうべき側面をもって推移してきていることは周知の通りだ。昨年再結成されたマクラーレン・ホンダも初年度シーズン、不本意な成績で終始した要因のひとつには熱の問題があったとされる。そういった背景を考えても、マクラーレンがカルソニックカンセイとの関係を強化したことは極めて理にかなった展開といえよう。

マクラーレンというF1チームは、最初にホンダと組んだ時代(1988~92年)に、ホンダをはじめとする日本系の技術メーカーの能力や姿勢に感銘を受け、以降も日本とは様々なかたちで提携を続けてきている。曙ブレーキやカルソニックカンセイがその最たる例といえるが、“第2次マクラーレン・ホンダ”の2年目開幕を前に、よりジャパンパワーを活かす体制を構築した格好だ。今季こその躍進に期待をかけたいところである。

マクラーレン・レーシングのコマーシャル&ファイナンスディレクター、ジョン・クーパー氏の談話
「我々は日本のエンジニアリングを尊敬していますし、一緒に働けることをエンジョイしてもいます。我々(英国)と似たところも多いと思っています。オープンで、ハードワークもこなすし、そしてなにより継続性を大事にするところがそうだと思います。そして我々は日本の人たちの人間性も、とても尊敬しています」。

マクラーレン・ホンダの出足に注目が集まる2016年F1開幕戦オーストラリアGPは、18~20日にメルボルンで開催される。

《遠藤俊幸》

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