【大阪オートメッセ16】『トラック野郎』の一番星号が登場…今も続く「妥協のない」復元作業

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一番星号の復元を手がける田島氏
  • 一番星号の復元を手がける田島氏
  • 大阪オートメッセに登場した「一番星号」
  • 大阪オートメッセに登場した「一番星号」
  • 大阪オートメッセに登場した「一番星号」
  • 大阪オートメッセに登場した「一番星号」
  • 大阪オートメッセに登場した「一番星号」
  • 大阪オートメッセに登場した「一番星号」
  • 車内のシャンデリアも当時使用されていたもの
12日から14日に開催された「大阪オートメッセ2016」に、映画『トラック野郎』の劇中で使用されたデコトラ「一番星号」が展示された。

今回、インテックス大阪の4号館に展示された一番星号。デコトラの出展というのは過去にもあまり例がなく、館内に入ってすぐに一番星号が目に止まるほどの迫力と存在感を放っていた。車両の周りには絶えず来場者をはじめ、デコトラファンが集まり大盛況。またタレントで雑誌「トラック魂」の専属モデルを務める古澤未来さんもイメージガールとしてブースを盛り上げ、一番星号周辺は3日間にわたって人が絶えることはなかった。

1970年代に銀幕を駆け抜け、当時のデコトラファンから絶大な人気を集めた伝説の一台。映画での役目を終えた後は様々な場所を転々とし、一時はスクラップ場に置かれていたところを発見されたという。現在は全国哥麿会の田島順市会長が所持し、映画で活躍していた当時のままの状態に戻すべく、復元作業が進められてきた。

田島氏が引き取ってから本格的な復元に取り掛かり、この約2年間で全体の半分を復元できたという。もちろん、現在の技術を使えば比較的簡単に復元できそうではあるが、田島氏は「こだわり」を持って、細部にまで気を遣った復元を行っているという。

「一番星号だから、映画の面影を残さなきゃいけない。トラックという仕事のクルマだから、働いていたという証を残さなければいけない。それがトラックの醍醐味。それが乗用車とは少し違うところだと思います。例えば、バンパーのへこみだったり、溶接の跡とか、一番星号にしかないものを残しつつ復元していくのは、結構難しいですね」

手間暇をかけてでも忠実な復元にこだわっている田島氏にとって、一番星号を愛する全国ファンの存在が支えになっているという。

「ただ、お金をかけてきれいにするのは簡単だけど、それでは一番星号のファンは納得しなくて、『ここが違う!あそこが違う!』と指摘されます。ネジやランプひとつを取っても数が合わなかったりすると、ファンはダメなんですよ。タイヤも当時と同じものを探してきましたし、観音扉の絵は描きなおしましたが、これは当時使っていたのと同じ塗料を使用しています。それでないと同じ色になりませんから」と材料までこだわる徹底ぶり。観音扉の絵は東映で美術監督が復元に携わってくれたという。

一番星号を愛するファンにとって、この一台は何物にも代えがたい存在。だからこそ、ネジ1本たりとも妥協が許されない。実際にファンからも指摘を受けたことがあるという。それでも田島氏は投げ出すことなく、ファンからも話を聞いて40年前と変わらない状態への復元を目指した。

やはり映画上映から約40年近く経ち、当時の部品はほとんど残っていない。その時に助けてくれたのが、田島会長の熱い思いに賛同してくれた、全国のファンだった。

「40年前なので部品も探してもない状況。でも当時なかったものを付けちゃいけないから、ファンの人たちが持っていた部品をもとに特注で作りました。荷台の上のランプも、当時の色をちゃんと再現しています。また室内のシャンデリアやV8のエンブレムなどはファンから譲ってもらってつけました。普通はコレクションだから手放すようなことはしないけど、一番星号が復活するのであれば是非と言って譲ってくれたものが多いですね」

「僕にとってこの一番星号には(神社にいる)神様のような存在だし、何より一番星号にはみんなの想いが詰まっている。だから今回もそうだけど、これを見るとみんなが笑顔になる。復元具合は全体の半分だけど、これからもがんばってやっていきたい」

全国のデコトラファン、一番星号ファンの期待と想いを背負い、これからも田島氏を中心に復元作業が続いていく。
《吉田 知弘》

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