トヨタ自動車は2月4日、東京都江東区の同社施設で2016年のTOYOTA GAZOO Racingによるモータースポーツ活動の記者発表会を開いた。
発表会には、1年前に18年ぶりの参戦を発表したWRC(世界ラリー選手権)チームのトミ・マキネン代表も出席し、準備状況などを公表した。当初、発表会のトークセッションに出席予定だった豊田章男社長は、風邪のため急きょ欠席したが、メッセージを寄せた。
このなかで豊田社長はWRC復帰の大きな理由として、「私の決断によってF1を撤退したことにより、TMG(トヨタモータースポーツ=ドイツ法人)がクルマを造れなくなった。そのTMGと共にWRCに帰りたかった」と明かした。
TMGは『ヤリス(日本名:ヴィッツ)』をベースにしたWRC車両のエンジン開発を担当している。豊田社長は「TMGのメンバーはF1撤退後の無念さの中でも、仕事の時間外にクルマを造ってくれた」とのエピソードも紹介した。3月にはテスト走行が始まる予定であり、豊田社長は「早く乗りたい」と、チーム関係者にメッセージした。