ベースの『Q3』は大袈裟すぎない手頃なボディサイズのSUV。レポーターの知人にも、日常の子供の習い事への送迎、買い物に乗りこなしている奥様がいる。やや高めのアイポイントで扱いやすいのが魅力だ。一方で「RS」ともなると、話は少し違ってくる。255/35R20インチの大径タイヤを履き黙っていても迫力が増したルックスが、ただ者ではないことを物語る。実際に走らせてみると、340ps/45.9kgmもの2.5リットル5気筒ターボの物凄さを思い知らされる。端的なのはドライブセレクトを“ダイナミック”にし、強めの加速を与えた場合だ。まるで巨人か何かに後ろがらグイッと押されたかのように、クルマが前に出る。もちろん4輪が駆動輪のクワトロだから、破綻の気配などないが、その逞しさは大型・大排気量SUV並だ。山道もスポーツカーのようにこなす。ただしステアリングの操舵感には手応えがあり、乗り味も引き締まったものだ。いわゆるフェイスリフトモデルの最新型は、グリルまわりの意匠が新しいが、我々のイメージに定着した、ひと目でアウディとわかる顔であることに変わりはない。実用とスポーツ性を同格に兼備したモデル。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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