フォード日本撤退…ユーザー対応、アフターなど撤退後の道筋は未だ見えず

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フォードが日本市場から撤退することになった。フォードジャパンの社員がその情報を知らされたのは1月25日午前中。そのニュースが明るみに出たのも同じ日のことである。

関係者の話によれば、ニュースが駆け巡ったタイミングとフォードジャパン社員にフォード本社からメールが届いたのはほぼ同じ時間。まさには寝耳に水の話だったという。実はその前の週、即ち1月の第4週、筆者はフォードジャパンから招待を受けて、オーストラリアで右ハンドル仕様の『マスタング』の試乗をしていた。この右ハンドル仕様のマスタングは年央、即ち2016年夏ごろまでに日本導入が予定されていたモデルだが、残念ながら導入されなくなった。他にも、2月8日から新しいツインターボV6エンジンを搭載した『エクスプローラー・タイタニウム』のメディア試乗会が予定されていたが、それも中止となった。

ステートメントによれば、日本における事業は今後収益性確保に向けて合理的な道筋が立たず、投資に対して十分なリターンが見込めないというのが撤退の理由である。これだけ大規模な日本市場からの撤退で思い出されるのは、かつてGMアジア・パシフィックジャパン(現 GMジャパン)がオペル事業から撤退した時のこと。当時を知る人から話を聞くと、GMがオペル事業から撤退した時はまずは販売店のケアから入ったそうだ。しかし今回はそうした事前連絡はなく、フォード販売店協会会長が、Facebook上に、事実と違うのではないかというコメントを出したほどであった。

フォードによれば、フォード車を所有するユーザーには弊社より連絡し、撤退後も引き続きアフターサービスや部品交換、さらに保証サポートを提供するとある。しかし、それを一体誰がやるのか。実はまだ決まっていない。そもそもフォードジャパンが無くなってしまうのだから、今年いっぱい、即ちあと11か月のうちにその道筋を付けようということだが、いずれにせよどこかが手を上げて新たな保守に関する契約をフォード本社と結ぶ必要があるのだ。では、そのサービスはいつまで続くのか。オペルの場合でいえば、GMジャパンやかつて販売をおこなっていたヤナセが引き続きアフターサービスを継続している。

一方新車に関していえば、フォード関係者に聞いたところによると、今後どこかの資金力のあるディーラーが手を上げて、フォード車販売の代理店契約をフォードと結びたくても、その可能性はゼロだそうである。つまり、現在考えうる新車のフォードを手に入れる手立ては、並行輸入に頼ることしかないということになった。

フォードジャパンは昨年、微増ながら対前年比プラスで推移した。そして今年は、エクスプローラー・タイタニウムの導入、右ハンドル仕様マスタングの2車種追加。その中には待望のV8エンジン搭載車も含まれているなど、明るい材料がたくさん含まれていた矢先だった。
《中村 孝仁》

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