【VW ゴルフトゥーラン 試乗】ゴルフヴァリアント より使いやすい本格ワゴン…青山尚暉 | レスポンス(Response.jp)

【VW ゴルフトゥーラン 試乗】ゴルフヴァリアント より使いやすい本格ワゴン…青山尚暉

試乗記 輸入車

VWゴルフトゥーラン ハイライン
  • VWゴルフトゥーラン ハイライン
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  • DCCは左端のスイッチで切り換える
世界のコンパクトカーのベンチマークになっているVWゴルフの7人乗り3列シートモデルが『ゴルフトゥーラン』。

実は、全長4.5m級のリヤスイングドアのコンパクトミニバンは国内外を見渡しても希少な存在だ。先代は「ゴルフV」がベースで、この2代目は一気に二世代越えの「ゴルフVII」がベース。つまりVW最新の生産設備、プラットフォームのMQBに基づいた新型ということになる。

「ゴルフVIIヴァリアント」の全高を高くしたようなスリークでエッジの効いたボディーは全長4535×全幅1830×全高1640~1670mm。ホイールベース2785mm。つまり先代より130mm長く、35mm幅広く、0~30mm低く、ホイールベースは110mm伸びている。

最新技術の軽量化によって先代より約20kg軽量化されているが、例えば兄弟車と言えるゴルフヴァリアントより180kg重い(ハイライン比較)。

パワーパッケージはゴルフ同様だが、エンジンは燃費性能が先代の15.0km/リットルから18.5km/リットルへと、約23%も向上した1.4リットルターボのみで、車重を考慮したため最高出力は140psから150psにパワーアップしている(パサートと同じ)が、ゆとりある最大トルク25.5kg-mは変わらない。ミッションは7速DSGで、ギヤリングはもちろん重量級ボディーに対処し、低められている。

試乗したのは、現時点で最上級のハイラインのDCC(アダプティブシャシーコントロール)付きモデル。年内には日本仕様初となるRライン(TV CMの車両はこれ)が加わる予定だ。

ノーマルモードで走りだせば、1.4リットルターボエンジンは豊潤なトルクを発揮し、ゴルフヴァリアント比+180kgのボディーを軽々と発進させる。トルキーでウルトラスムーズなエンジンフィール、荒れた路面さえ心地よくいなすストローク感あるしなやかで上質な乗り心地は、ゴルフヴァリアントのハイラインとほぼ同質と言っていい。ただし、着座位置、アイポイントはかなり高く、いかにもミニバンらしい爽快(そうかい)な運転感覚をもたらしてくれるが、重心の高さによる腰高感は皆無に近い。安定感はもう鉄壁だった。

そしてタイヤが発するロードノイズレベルは、遮音吸音性能を高めたのか、あるいは乗員の耳の位置が高くなったためか、ゴルフヴァリアントより明らかに低く、全体的により静かという印象だ(ゴルフヴァリアントと同時試乗を行った)。

山道を走れば、ステアリング操作に対して素晴らしくリニアに向きを変える曲りやすさ、重心の高さを感じにくいロール感が好ましい。感覚的には、ぐどいようだがほとんど視界の高いゴルフヴァリアント・ハイライン…なのである。

もっとも、ゴルフヴァリアントでは十分なパフォーマンスを発揮してくれるエコモードにセットすると、出足、中間加速はかなり穏やかに。トゥーランの場合、常にノーマルモードで走らせたいと思わせる。

ラゲッジ回りの実用性はむしろゴルフヴァリアントを上回る。ラゲッジの開口部地上高はゴルフヴァリアントより低く、また最大ラゲッジ長や、その際のフロアのフラット度(2/3列目席格納時は完全フラット)でもゴルフヴァリアント(後席格納時には角度が付く)を凌ぐからだ。トゥーランは3列目席を格納することで、ゴルフヴァリアントより使いやすい本格的なワゴンになりうる。

ちなみに新型トゥーランには先代からあるコンフォートライン、ハイラインに加え、エントリーグレードとして284.7万円で買えるトレンドラインを追加。が、アダプティブクルーズコントロール、リヤビューカメラ、純正ナビゲーションなどを装着することができず、お薦めしにくいのも事実。長く乗るなら先進安全装備、実用装備満載のコンフォートライン以上である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
ペットフレンドリー度:★★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
《青山尚暉》

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