軽井沢スキーバス転落事故はなぜ起きたか…日本交通事故鑑識研究所が見解

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映像をデジタル化して車両の軌跡を推定する日本交通事故鑑定研究所
  • 映像をデジタル化して車両の軌跡を推定する日本交通事故鑑定研究所
  • 日本交通事故鑑識研究所 大慈弥拓也社長
「運転者は確かに運転をしていた。事故の原因はかなりシンプルだと考えています」。

軽井沢スキーバス転落15人死亡事故は、なぜ起きたのか。交通事故鑑識研究所(大田区新蒲田)の大慈彌拓也社長は、国土交通省が公開した事故直前の映像をデジタル解析するなどして見解を示した。

同研究所は交通事故の遺族らと開発したドライブレコーダーの先駆者で、映像を使った安全教育や交通事故裁判などで事故鑑定を専門に行っている。

「我々の解析では、事故直前の衝突速度は時速50~60キロ。時速80~100キロという一部報道もありましたが、カーブに入ったのはそのスピードだとしても、事故を起こした時点までそれが続いていた場合、搭乗者の生存率は極めて低い。アナログ式のタコグラフ(運行記録計)の記録では、事故直後のスピードはわかりにくいので、ここは割り引いて考える必要があると考えられる」。

公開された映像は国道18号碓氷(うすい)バイパス、事故現場から約250メートル手前の定点カメラに映った15日午前1時50分過ぎから数秒間の走行映像だ。

「この映像をデジタル解析して車輪の軌跡を見ると、確かに運転をしていた挙動が見られる。けして気を失っていたわけでも、居眠りをしていたわけでもない。事故が起きたのは映像が残っている先のカーブですが、もし意識がなければ、カメラの設置されたカーブすら曲がることはできない」。

現場は対向車もなく、前照灯はハイビームで見通しがきく。峠を登り切って下り坂に入り、運転手が意識しないうちに、思いのほか速度が出過ぎてしまったのではないかというのだ。

事故車両の検証ではギアはニュートラル、フットブレーキの故障などはなかったことが伝えられている。断片情報は運転手の異変をうかがわせる。

「ギアがニュートラルに入っていたことは、現場検証でなく車両の持ち帰り検証で明かされています。事故車両を運ぶ時にギアをニュートラルにして動かすことは他の事故でもよくある。事故の衝撃による影響も考えられ、そのことが事故状況を反映しているとは限らない」。
《中島みなみ》

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