JAXA、有人閉鎖環境滞在試験の被験者8人を選定…2月5日から2週間滞在

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JAXA(参考画像)
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「閉鎖環境適応訓練設備を用いた有人閉鎖環境滞在試験」の被験者を選定したと発表した。

募集していた「閉鎖環境適応訓練設備を用いた有人閉鎖環境滞在試験」の被験者を、1月12日正午で募集を終了した後、選考作業を進めてきた結果、8人の被験者を選定した。

国際宇宙ステーション(ISS)での4~6カ月となる長期滞在期間中、宇宙飛行士は、さまざまな宇宙実験に加えISSのシステムや機器の運用作業などを行う。これまでの長期滞在やこれに類似する閉鎖環境での滞在模擬実験によって、ISSのような閉鎖環境での長期間滞在が人間の精神心理的な側面にさまざまな影響を与える可能性が知られている。

今回の実験は、現状での専門家の問診評価に加え、客観的な指標に基づく精神心理的ストレス状態評価手法を用いることにより、ISS宇宙飛行士の精神心理的健康状態評価手法を向上させることを目的に実施する。研究では、「非侵襲的(採血などを伴わない)かつ宇宙飛行士自身が軌道上でほぼリアルタイムに評価可能」な手法の開発も目標としている。

これにより、JAXAは将来の超長期有人宇宙滞在にも適用可能な精神心理的健康管理手法獲得を目指す。これら目標達成に向けた第一歩として、今回の試験では「ストレスマーカ候補の絞り込み」の初回検討を行う。

今後、選定された8人は2月5日から2週間(13泊14日)の閉鎖環境滞在を開始する予定。

閉鎖設備滞在前には基礎データの取得のため、閉鎖設備退室後には回復過程の確認のために、それぞれ2回データ取得する。被験者は滞在中、ISS滞在を模したストレス負荷を受けつつ、さまざまな課題を実施し、ストレスマーカ候補の測定を行う。

《レスポンス編集部》

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