【東京オートサロン16】「カーナビ必要なし」で起爆剤となるか? デンソーのETC2.0車載器

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スマホ連携ETC2.0車載機などと合わせ、今年は“ETC2.0元年”となるか
  • スマホ連携ETC2.0車載機などと合わせ、今年は“ETC2.0元年”となるか
  • 参考出品されたデンソーのGPS内蔵ETC2.0車載機
  • プリウスにオプション採用された「ドライブサポートイルミネーション」
  • デモでは動作状況に応じてイルミの色が変化する様子を再現された
  • 「KKP(くるくるピ」は、昨年発売して一時は品切れ状態になったほど
  • 「KKP(くるくるピ)コントローラー」
  • カップタイプの他、ストラップ型の簡単取り付けが可能なタイプも登場
  • 北ホールに構えたデンソーのブース

ITS分野でも積極的な展開を見せるデンソーが東京オートサロン2016に出展。ブースではETC2.0車載機やプラズマクラスターイオン発生器の新型をはじめ、新型『プリウス』に採用されたドライブサポートイルミネーションなど、興味深い展示を見ることができた。

その中で最も興味深かったのは参考出品されたGPS内蔵ETC2.0車載機だ。もともとETC2.0車載機は経路別情報を活用した新サービスにも対応するため、GPS情報を画取得できるカーナビとの連携が欠かせなかった。それをこの製品ではETC車載機にGPS受信機能を内蔵して走行した経路情報を把握できるようにし、走行履歴を200m進むごとに保存。料金所では路側アンテナと通信を行ってその情報を渡し、料金の割引等に対応するというわけだ。

本体のコンパクト化はもちろん、アンテナ部にはETCとGPSを一体化してもほとんど従来のETCアンテナの大きさと変わらず。また、音声案内機能も備えているので、刻々と変化する道路状況に応じたETC2.0ならではの運転支援サービスを音声を通して受けられるのもメリットだ。ただ、一般ドライバーの多くはETC2.0車載機とカーナビは合わせて取り付けることが多いものと見られる。開発した背景には何があるのか。

デンソー/アフターマーケット事業部用品室長の稲葉一郎氏は次のように説明する。「ETC2.0車載機の普及は遅々として進んでいないのが現状。そこで国土交通省では2016年4月から、ETC2.0車載機を取り付けた車両に対して、圏央道を利用した場合は2割引とする他、法人向けには大口多頻度割引策を採ることで普及を促進していきたいとの意向を持っている。しかし、運送事業者はコスト管理が非常に厳しく、カーナビを必要としていた従来のままではETC2.0車載機の導入は進まない。その状況を覆すためにこの製品を投入する」

販売価格は現在のところ未定だが、既発売のスマホ連携ETC2.0車載機に近い価格帯を狙っているという。

車載用プラズマクラスターイオン発生機は従来からのカップタイプのデザインを一新。よりスタイリッシュなデザインとなり、イオンの吹き出し方向が手動で切り替えられるのも大きな改善点。ターボモードではイオン濃度を3倍にまで高められるという。また、ヘッドレストなどにつり下げられるノームタイプのプラズマクラスターイオン発生機も発売した。さらに、ドライブサポートイルミネーションは動作状況を操作しながら確認できるデモを行った他、スマホやタブレットで使うカーナビ用アプリを手許でコントロールできる専用コントローラー「KKP(くるくるピ)」なども出展した。

《会田肇》

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