スキーバス転落事故、乗員と乗客14人死亡 国交省夜にも会見

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スキーツアーの大型バスが対向車線を横切り道路わきの沢に転落、乗客と乗員14人が死亡、27人が重軽傷を負った事故で、国土交通省は石井啓一国交相をトップとする「軽井沢スキーバス事故対策本部」を設置した。

同省は事故現場となった長野県軽井沢町に長野運輸支局の職員を派遣したほか、バス会社「イーエスピー」(東京都羽村市)に職員が特別監査に入り、事故原因の究明に着手している。

イーエスピーは14年4月に貸し切りバスの経営許可を受けたが、15年2月に同社が運転手10人に定められた健康診断を受けさせなかったり、出発前の点呼を怠っていたことが問われた。今月13日、道路運送車両法に基づく行政処分を受け、バス1台の運行停止処分を受けたばかりだった。

事故は15日深夜1時55分頃、長野県軽井沢町の国道18号線(碓井バイパス)の入山峠付近で起きた。運行管理者が作成した行程表では乗客39人を乗せて14日23時に東京都渋谷区を出発し、関越道や上信越道などを経由し、翌15日朝8時頃に斑尾高原に到着する予定だった。しかし実際は行程表と違うルートを通って事故を起こしている。

異なるルートを走ることが禁じられているものではないが、資格を持つ社内の運行管理者の承諾を得て、行程表を修正しなければならない。バスを運転していた土屋広さん(65)と勝原恵造さん(57)の2人の運転手は死亡しているため、なぜルートを変更したかは不明の状態だ。

国土交通省は今夜にも会見を行う予定だ。

《中島みなみ》

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