【VW ポロ ブルーモーション 試乗】燃費、装備ふくめ今ベストバイの ポロ…青山尚暉

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VW ポロ ブルーモーション
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2015年秋から限定300台で発売されている『ポロ ブルーモーション』に試乗した。パワーユニットは3気筒の1リットルターボ、95ps、16.3kgm。つまり、1リットルにして標準車の1.2リットルターボの5ps増しで、トルクは同一。それでJC08モード燃費はポロ史上最上の23.4km/リットルとなる。

ボディ回りはその燃費性能をたたき出すため、空気抵抗を軽減した専用エアロパーツ、アルミホイールを専用装着。車重は1.2リットルモデルより30kg軽い(主にエンジンによるもののはず)。

装備面は実はポロ最上級グレードのアップグレードパッケージに準じている。すなわち、アダプティブクルーズコントロール、レザーマルチファンクションステアリング、バイキノセンヘッドランプ、フルオートエアコン、リヤビューカメラなどを標準装備。エココンシャスなモデルでありながら、よりスポーティかつぜいたくで、よりプレミアムなポロに仕立てられているわけだ。

とはいえ、車重1.1tのポロを3気筒の1リットルターボエンジンでスイスイ走らせることができるのか?

答えは“Yes!”である。とにかくエンジンはトルキーで、大人3人乗車でも箱根の山道を、アクセルを軽く踏み込むだけでグイグイ登る実力の持ち主だった。それこそ、国産1.5リットル級以上のゆとりである。

操縦性はむしろ標準の1.2リットルモデルより好ましいものだった。軽快で山道を右へ左へと切り返すシーンでも、足はすばらしくしなやかに動き、デビュー当時の標準車に感じられた“腰高感”も皆無。ステアリング操作に対して軽やかにスイスイ向きを変えてくれるのだ。もちろん、安定感は鉄壁。気持ち良く安心して山道を飛ばすことができた。

もっとも、中回転まではスムーズそのもののエンジンは、さすがに高回転まで回すと3気筒らしいザラつき感が顔を出す。が、そもそもトルキーなエンジンだから、日常走行で高回転まで回すことはまずないはずで、この点は山道、フル乗車限定のウィークポイントと考えて良く、ほぼ無視していいだろう。

価格は標準型ポロのアップグレードパッケージの7万円高。燃費性能、装備を含め、今、ベストバイのポロである。ポロを検討しているなら、急いだほうがいい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
ペットフレンドリー度:★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《青山尚暉》

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