【CES16】電子ミラーの具現化も間近…JVCケンウッドのデジタルコックピット搭載マクラーレン | レスポンス(Response.jp)

【CES16】電子ミラーの具現化も間近…JVCケンウッドのデジタルコックピット搭載マクラーレン

自動車 テクノロジー ITS

オニキス・ブラックのボディには、JVCケンウッドをイメージしたシルバーのレーシングストライプが入る
  • オニキス・ブラックのボディには、JVCケンウッドをイメージしたシルバーのレーシングストライプが入る
  • メイン展示として出展されたマクラーレン「675LT」。ここにデジタルコックピットシステムが搭載された
  • メーターをなくした上に、ミッドシップならではの構造を活かして広々とした前方視界を生み出した
  • 操作はほとんどこのステアリングから行う
  • 両サイドに取り付けられたメガピクセル級のカメラ
  • ボディ後端に取り付けられた後方センターを映し出すカメラ
  • HUDにはサーキットを走った際のリザルトまで表示できる
  • HUDはナビゲーション機能も表示させられる
JVCケンウッドはCES2016に出展し、マクラーレンの特別仕様車『675LT』に自社が開発した先進運転支援技術(ADAS)であるデジタル コックピットシステムを搭載しお披露目した。

マクラーレンを使ったデジタル コックピットシステムの提案は昨年に続くもので、昨年との違いはマクラーレン側の「サーキット走行に最適なクルマを目指したいとの意向を反映したもの(説明員)」になっていることだという。そのために搭載されたのがTFT液晶を使ったヘッドアップディスプレイと、両サイドとボディ後端に取り付けられたカメラの映像を映し出すディスプレイの組み合わせだ。主要な操作はステアリング・ホイールに集約されているのも新しい。

675LTに乗り込んでみると、外観からは想像できないほどコックピット周りは広々としている。ここで目指した内容は大きく二つあり、一つは「フロントの視界をできるだけ広くしたい」ことで、もう一つは「視線の移動を極力減らしたい」こと(いずれも説明員)。そのためにミッドシップである675LTの構造は上手に活かされたと言っていい。

まずダッシュボード上にはメーター類が一切ない。ダッシュボードはこのクルマを作り上げるためにワンオフされたもので、ミッドシップならではの構造によりメーターを不要としたことで、思いっきりフロントビューが低く広がるようになっている。メーターの代わりに用意されたのはヘッドアップディスプレイ(HUD)。その表示は多岐にわたり、進行方向の風景を背後に見ながら走行に必要な情報を表示することを可能としていた。

電子ミラーのモニターは、昨年、ダッシュボードの左右に配置していたものをルームミラー位置に変更。しかも表示は左右+中央の映像が集中して表示するようなっていた。2017年には欧州をはじめ日本などでも電子ミラーの採用がスタートする見込みだが、この時点での電子ミラーのレギュレーションは左右に振り分けることが前提。つまり、675LTに搭載された電子ミラーはあくまでサーキットを走行するためのインターフェイス技術としてどこまで追い込めるかを目指したものなのだ。

あくまで屋内でのデモであるため、デジタルコックピット全体として実際の見え方がどうなるかは不明だ。しかし、HUDには速度やエンジンの回転数、ナビゲーションと入った多彩さで、一画面でも一通りの停止しているときはまったくわからないほど。走り出すと若干つなぎ目が見えてくることもあり、その意味で完璧ではないが、表示自体に違和感は感じるほどではなかった。

電子ミラーに使われるモニターや処理技術は昨年から引き継いだもので、モニターのみの表示速度は20ミリ秒と相当に高速。後は画像処理でどの程度の遅延が生じるかは不明だが、この辺りは実際の走行で確認するしかない。また、両サイドのカメラと中央のカメラの映像を合成した映像にも不自然さは極力減らさないといけない。この辺りが電子ミラー技術としてのポイントになるだろう。

今回、ビデオ映像を通じて見た限りではその辺りが相当に自然。走り出して風景が絡んでくるとつなぎ目が若干目立つようになるが、それでも気になるほどではない。走行中ならこれに気付くことはないようにも思える程度だ。

昨年、JVCケンウッドの河原春郎会長にインタビューした際、「欧州から普及が進んで、電子ミラーの未来は明るい」と話していたが、その予測は見事的中。開発してきた先行技術が具体化する日はいよいよ間近に迫ってきた。
《会田肇》

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