【カーエレ最前線】「ETC2.0」って何? パート1 概要解説

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【カーエレ最前線】「ETC2.0」って何? Part.1 概要解説
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“カーエレクトロニクス”関連の最新事情を解説している当連載。今月は、「ETC2.0」についてリポートしていく。「ETC」のことはご存じだと思うが、「2.0」が付くと、ピンと来ない方もまだまだ多いのではないだろうか。これが何なのかを、詳細に解説していく。

結論から入りたい。「ETC2.0」とは、これまでの「ITSスポットサービス」が進化したものである。つまり、「ETC2.0」とは“サービスの名称”である。「ETC」と言うと、「ETC車載機」のことを思い浮かべる人が多いだろう。しかし「ETC2.0」はあくまでもサービス名であり、機器の名称は「ETC2.0対応車載機」である。まずはこのことを頭に入れておいてほしい。

ところで、「ITSスポットサービス」とはそもそも何だったのだろうか。今週はここから解説していく。

まず、「ITS」が何なのか、から説明していこう。これは「インテリジェント・トランスポート・システム」の頭文字。その意味を簡単に言うならば、「人と道路と自動車の間で情報の受発信を行い、交通の輸送効率や快適性等の向上を目指そうとするシステム群」、ということになる。例えば、「VICS」や「ETC」が、この代表格と言っていいだろう。

で、「ITSスポットサービス」である。これは、「ITSスポット」とクルマ側の「ITSスポット対応カーナビ」との間で高速・大容量通信を行うことにより、広域な道路交通情報や画像が提供される、というサービスだ。

キーワードの1つは、“高速・大容量通信”。それを可能とする技術ありきのものである。その技術とは、「DSRC」。

「DSRC」とは、「車両との通信に特化して設計された無線通信技術」である。そしてそれを行える車載機器が「DSRC車載機」、というわけだ。

ここまでの話を、一旦、整理しておこう。

・「ITSスポットサービス」が2011年にスタート
・それを可能とする通信技術が「DSRC」
・その技術が組み込まれた車載機が「DSRC車載機」
・「ITSスポットサービス」が進化し、名称が「ETC2.0」に変更
・それに伴い、「DSRC車載機」が「ETC2.0対応車載機」に名称変更

という次第だ。

今回の解説はここまでとさせていただく。次回は、「ETC2.0」の具体的なサービス内容を解説していく。

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《太田祥三》

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