デンソーは、部長・次長クラスおよび、世界188社ある海外グループ会社の幹部層の約2300人を対象として、2016年1月よりグローバル共通人事制度を導入すると発表した。
デンソーは2005年から、グローバル共通の発揮能力モデル(コンピテンシー)や、社員共通の価値観であるデンソースピリット、グローバル幹部向けの育成施策など、グローバル共通の人事制度を順次整備し、多様な人材の活躍を推進してきた。
事業のグローバル展開が加速していく中で、厳しいグローバル競争を勝ち抜くためには、国や地域を越えて活躍するリーダーのさらなる育成・登用が不可欠。デンソーでは、今までの施策に加え、人事制度の基軸となる等級制度や昇格・評価・報酬制度を統一する。
従来、海外グループ会社幹部層の人事制度はデンソー本社と異なり、役割・職責の大きさに応じた「ポジショングレード」という等級で管理。昇格・評価・報酬は会社ごと・地域ごとで異なっていた。また、重要なポジションを務めるリーダーは日本人が中心で、海外グループ会社の社員にとって、本社を含めたグローバルデンソーの中でキャリアを描くことが難しいという課題があった。
2016年1月より導入する制度では、海外グループ会社を含めた幹部層約2300人を「グローバルマネジメント職」とし、個人の発揮能力にフォーカスした個人の等級を昇格・評価・報酬制度など人事制度の基軸とする。
デンソーは、世界共通の等級を導入し、同じ基準で評価することで、多様な価値観や能力を持った社員を登用。グローバル事業をより発展させていくことに加え、世界中の人材がグループ全体の中でキャリアを描くことを可能にし、意欲・意識の向上につなげていく。