国立天文台は、2016年の展望と年間カレンダーを発表した。
2016年に注目される天文現象では、3月9日の部分日食がある。日本全国で観察することができる見込みで、南の地域ほど、欠ける部分が大きくなる。東京では10時12分から12時05分までの約2時間、太陽が欠ける様子を確認できる。最も大きく欠ける11時08分には、太陽の15%以上の面積が月に隠される。
また、三大流星群の中では、8月にペルセウス座流星群の極大の時刻や月齢の条件が良く、多くの流星の出現が期待される。1月のしぶんぎ座流星群は、極大時刻の条件が悪く、12月のふたご座流星群は月が明るいため、観察には適さない。
このほか、5月31日には火星が地球に最接近する。地球と火星は約2年周期で近づくが、今回ほど近づくのは2005年以来のこと。接近時は火星が大きく見えるため、観察の好機となる。火星は一晩中見られ、近くにはさそり座の一等星アンタレスや土星も確認できる。