LMW(リーニングマルチホイール)と名付けた三輪バイク『トリシティ』を昨年9月に発売したヤマハ。その第2弾なのだろうか、東京モーターショー2015(10月30日より一般公開)のヤマハブースには、まったく新しいスリーホイーラーが展示されている。
『MWT-9』、スポーツライディングの世界に新たなカテゴリーを提案する、LMWのコンセプトモデルだ。
トリシティは125ccの原付2種クラスだったが、こちらのエンジンはデカイ。ダイナミックでシームレスなボディに、MT-09譲りの直列3気筒850ccエンジンが搭載されている。
注目はフロントまわりの構造に尽きる。「コーナリング・マスター」としたコンセプトのとおり、フロント2輪がもたらす圧倒的なコーナリング性能を実現。
LMW開発部長の海江田 隆さんによると、キモとなっているのは、前2輪を支持するフロントフォーク(左右2本ずつ)を外側にそれぞれ配置したことで、「より深いバンク角を稼いだ」とのこと。
新たなサスペンションレイアウトにより、さまざまに変化する路面や、タイトなコーナーが続くワインディングロードを自在に駆けめぐる高いスポーツ性を追求した。
LMW開発部設計グループリーダーの高野和久さんも「タイヤを使い切れる構造としたことで、旋回性能は相当に高い」と、自身をのぞかせる。
特にコーナリングの進入、ブレーキングから倒し込んでいくあたりの動きを徹底的にテストし、コーナリング性能を追求した模様だ。