排ガス試験を巡る不正により、創業以来、最大の危機に直面しているフォルクスワーゲングループ。同社の新CEOが、従業員に今後の経営方針を示した。
これは10月6日、フォルクスワーゲングループのドイツ本社で開催された従業員向け説明会での出来事。9月25日、フォルクスワーゲングループのトップに就任したマティアス・ミューラー新CEOの発言を聞こうと、2万人以上の従業員が集まった。
ミューラー新CEOは、「全ての投資計画について、見直しに着手した」と語った。
フォルクスワーゲングループは9月22日、顧客の信頼回復のために必要なサービスなどの費用として、2015年第3四半期に、およそ65億ユーロ(約8700億円)を計上すると発表。今後、世界各国当局からの罰金や、顧客からの損害賠償訴訟などを考慮すると、関連費用がさらに膨らむことが予想される。
今回のミューラー新CEOの発言は、財務状況の改善のために、投資計画の見直しを示唆したもの。同CEOは、「必要ない投資はキャンセルか、延期するつもりだ」と述べている。