スムーズなロール特性は素直で正確なハンドリングを生む。結果、1865mmのワイドボディであるにもかかわらず、見通しの良いS字などでは狭い道幅の中でライン取りの選択ができてしまうほどで、その信頼感は抜群であった。ここで言う信頼感とは、動力性能やコーナリング性能に比例するものではなく、クルマの動きが自分の手の内にあると感じられることから生じるもの。高性能な高級車でも口ほどにもないというクルマも少なくないなかで、V60 R-DESIGNは道を選ばぬ走行性能への信頼感という点で最高峰に位置するBMW3シリーズ M Sportと比べても一歩も譲らないものがあった。