スズキの長尾正彦常務役員は8月3日に都内で開いた決算発表の席上、低迷が続く国内軽自動車市場について、現時点では「増税影響が厳しく、今後の回復は見通せない状況」と、悲観的な見方を示した。
長尾常務は7月の軽自動車新車販売が4月から連続となる2ケタ減になったことを受け「4-6月期と傾向は変わっていない」と評価。背景には「今年度から1.5倍に引き上げられた軽自動車税の増税がある」と指摘した。
今回の保有課税の増税は軽自動車のみのため「軽のお客様の痛税感が高まっている」と見ている。もっともスズキとしては6月に新型『アルトラパン』を投入するなど、商品力の強化を進めている。さらに強化に努め、「これから巻き返していきたい」と、市場活性化への構えを強調した。