日本最大の二輪クロスカントリーレースであるJNCC第5戦が、8月2日と宮城県スポーツランドSUGOで開催された。
世界戦が実施されたこともある日本屈指のモトクロスコースをベースに、敷地内を縦横無尽に走るルート設定。特に名物ともなっている「すり鉢」セクションは、はまると抜け出せないことから難易度も高いと言われている。
当日はまさに夏真っ盛りの時期に開催されたため、想定されたとおり酷暑となった。仙台付近という立地の良さから、夜は肌寒いほどまで気温が下がるものの、午前9時にはパドックの温度計で39度を確認するほど。
酷暑の影響で、30分時間を短縮しておこなわれたレースは、スタートから鈴木健二と渡辺学のつばぜり合いから始まる。3番手は、今大会ではライバル不在となった矢野和都。体力の消耗激しいレースが進行する中、鈴木・渡辺は互いに牽制し合いながらつかず離れず、時にはバトルを繰り広げながら終盤へ。
残り2周、デッドヒートが予想されたものの、この酷暑からか渡辺が数回の転倒。残り時間のすくないなかでの手痛いミスが響き、鈴木は後ろを確認しながら余裕のトップでフィニッシュとなった。鈴木は「レース前から腰が痛くて呻いていたくらいなんですが、なんとか勝てた。今回のレースは、本当にきつかった、堪えました」と言葉少なにコメントした。
鈴木は第3戦でのノーポイントのラウンドがあるものの、有効ポイント制が効いて、現在渡辺が鈴木に対して50ポイント差のリード。残り3戦の行方に期待がかかる。