【VW ゴルフ R ヴァリアント 試乗】これがドイツの荒ぶる魂なのか…鈴木ケンイチ

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VW ゴルフ R ヴァリアント
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呆れた。

センターコンソールに表示されたアクティブシャシーコントロール「DCC」の「レース」のボタン。それを押した途端、タコメーターの針はレットゾーン手前まで跳ね上がり、“ドルルルル~”と獰猛なまでのエンジンの咆吼が室内を満たす。

当然、『ゴルフRヴァリアント』は、恐ろしい勢いでダッシュする。しかし、速いというよりも、その荒々しさに呆れてしまった。これがドイツ車の底に隠れている荒ぶる魂というものなのかと…。

ゴルフ・シリーズ最強の最高出力280馬力/最大トルク380Nmのパワーを発揮する2リットルのターボ・エンジンに4輪駆動システムの4MOTIONを組み合わせたゴルフRヴァリアント。R専用のエクステリアにレザーシートや、専用サスペンションと18インチのタイヤ。運転支援システムやなんだかんだと、機能や装備を物々しいまで満載。しかも、ベースにしたのは実用性の高いヴァリアント。速くて、専用装備満載で実用性も高いという、欲張り満点の内容だ。

しかも、ただ速い&実用的だけではなく、呆れるほどの荒々しさがある。そして、その呆れるほどの荒々しさこそが、ゴルフRヴァリアントの最大の魅力だろう。ちなみに、ただパワフルなだけでなく4輪が路面に吸い付くような安心感がある。もちろんブレーキの効き目も強烈だ。荒々しいけれど怖さはないというのがドイツ車らしいところか。

荒ぶるドイツの魂みたいなものを味わいたい人におすすめだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

鈴木ケンイチ|モータージャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材、ドライブ企画まで幅広く行う。特に得意なのは、プロダクツの背景にある作り手の思いを掘り出すインタビュー。

《鈴木ケンイチ》

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