【マツダ ロードスター 試乗】原点回帰、特性と向き合える「S」の醍醐味…島崎七生人

試乗記 国産車
マツダ ロードスター S
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“原点回帰”が「S」のコンセプトだそう。マニュアルエアコンの3連ダイヤルが黒色の樹脂で簡素というかストイックに思えるのは、先行量産車試乗時の印象と変わらない。

走らせていると、やけにエンジン音がダイレクトに聞こえるように感じた。そこで訊いてみると、ボンネット裏のインシュレーターが省かれているだけでなく、フロントガラスも専用で“遮音膜”が入っていないタイプということだ。新型のサウンド(エンジン、排気音など)はこれまでより1オクターブ音色をあげたそうで、よく通るメカニカルサウンドとともにドライブが楽しめる…という訳だ。

山道を走らせて感じたのは、クルマの挙動や反応が「スペシャルパッケージ」よりもよりピュアでプリミティブだということだ。車重の軽さもあり、姿勢変化や荷重移動がより実感しやすい。なのでクルマの特性と向き合い手なずけながら走らせたい、または自分なりのチューニングで仕上げていきたい…そういうタイプのユーザーにきっと好まれるだろう。

レポーターも初代NA型を自身で乗り、当時、信頼のおけるショップのアドバイスを受けながら、コニの減衰力調節式ダンパーやレーシングビートのスプリング、65プロファイルタイヤ(アルミホイールはエンケイの“アライフ”)、球形シフトノブやモモの細身のステアリング、カーボン製ハードトップなどで自分仕様にし、楽しんだことを懐かしく思い出した。

もちろん、どのND型にも共通の、フラットで低速でも荒れない乗り心地は、この「S」でもしっかりと確保されている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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