JAXA、宇宙探査に新しい産業が参加できる場を提供…イノベーションハブ構築支援事業に採択

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ」が、科学技術振興機構(JST)からイノベーションハブ構築支援事業に採択されたと発表した。

宇宙探査の進展により人類の生存圏・活動領域を拡大することは、新たな宇宙開発利用の価値創出に結びつく。今後10~20年の宇宙探査では、民間企業を含む多様なプレーヤーが参画し、国際協働・競争によって月や火星への探査に向けた活動を中心に進められる見通し。

「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブ」は、宇宙探査に新たな産業が参加できる場を設けるとともに、非連続的に人類の生存圏・活動領域を拡大させるため、革新的な宇宙探査技術へ挑戦することで新たな技術イノベーションの実現を目指すもの。

イノベーションハブ構築支援事業は、「科学技術イノベーション総合戦略2014」で掲げた「世界で最もイノベーションに適した国」を実現するための重点施策の一つ。JAXAでも4月に取り組みを実現するための改革に着手した。

イノベーションハブでは、月をはじめとした重力天体で、持続的な活動に向けて、新たな産業が参加できる拠点を形成する。具体的には、イノベーションハブで取り組む課題例の紹介や宇宙分野以外の企業・大学との意見交換を行う機会を設ける予定。

また、非連続的に人類の生存圏・活動領域を拡大させるための革新的な宇宙探査技術の実現に向けた情報提供依頼書(RFI)を発出する予定。これらの議論を踏まえ、具体的な研究課題を設定し、研究チームを設置して活動を開始する。

イノベーションハブで実現される技術は、今後の宇宙開発利用に活用するほか、参画した企業の事業にフィードバックされることを目指す。このため、JAXAでは、従来の知的財産管理、人事の規定を見直し、新しいパートナーが参画しやすい制度を整備する。

《レスポンス編集部》

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