ジャガー・ランドローバーは6月10日、路面の穴やくぼみを検出、予測し、データを共有するための技術研究プロジェクト「ポットホール・アラート システム」を発表した。
ポットホール・アラート システムは、車両前方にある道路上の穴やくぼみ(ポットホール)や、壊れたマンホールに関する警告を他の車両から受け取ることができるシステム。ドライバーは情報をもとに、速度を落として危険を避けたり、衝撃を軽減できるよう、自動的にサスペンションの調整もできるという。
ジャガー・ランドローバーでは、高度な前方向ステレオ・デジタルカメラなど、新しい路面識別技術を「レンジローバー・イヴォーク」の研究用車両に搭載。道路前方をカメラでモニターし、車両がポットホールに接近する前に損傷の度合いを予測できるよう、ポットホール検出の測定と精度を向上させる研究を進めている。
また研究チームは、路面に関するデータを他の車両とクラウドを通じて共有し、すべてのドライバーが、危険な路面に関する警告を受けることが可能となる技術を開発中。コベントリー市議会と連携し、データを道路管理者と共有する方法など、道路補修のスピードと効率性を高める研究も進めている。
英国では、ポットホールによるパンクや車両の損傷、交通事故等で毎年28億ポンド(約5348億円)もの損害が発生しているという。ジャガー・ランドローバーでは、今回の研究プロジェクトにより、ポットホールによるドライバーの費用負担軽減を目指していく。