全研本社は8日、同社が運営する働き方と天職を考えるウェブマガジン「瓦版」のユーザーを対象に、ブラック企業に関する調査を実施。その結果、企業のブラック度は、待遇よりも労働時間や職場環境が大きく影響していることがわかった。
まず、どのような企業をブラック企業だと考えるか、その定義を尋ねると、44%でトップになったのは「長時間労働」、続いて2位は33%の「パワハラの横行」が挙がった。この2つで全体の8割近くを占めている一方、意外なのは「低賃金」が14%と少なかったこと。「働いただけの成果を得る」という観点から賃金には問題がなく、むしろ、「賃金が人並みでも長時間働かされるのはつらい」と感じる人が多いようだ。
次に、ブラック企業に入社してしまった場合、退社する際の理由を挙げてもらうと、「家庭内の事情」が39%、「病気関連」が27%で他を大きく引き離した。いわゆる「一身上の都合」が退社理由にしやすいようだ。以下、「キャリアアップ」「仕事がつらい」「夢を追うため」「人間関係」「転職するから」はいずれも数%の割合。自由回答欄では、「これ以上お役に立てません」「希望の職種に就けない」「会社が自分に合わないので」「海外移住」といった理由が挙がった。