【上海モーターショー15】長城汽車、 HAVAL の新ブランド戦術をアピール

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コンセプトR
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コンパクトカーから大型SUVまで、幅広い車種を展開する長城汽車(グレートウォール)。近年はSUVラインナップを「哈弗」(HAVAL)というブランドに集約し、明快なブランドイメージを確立しつつある。

今回はブースもHAVAL車のみで構成され、GREAT WALLブランドの車種は置かないという潔いデザイン。このため長城汽車のブースだと気づかない日本人プレスもいたほどだ。そしてここでは2台のコンセプトカーと、2種の外観を持つ新型車が注目を集めた。

コンセプトカーの名称は『コンセプトR』と『コンセプトB』。この2台はSUVブランドが、さらに2つのラインに分けられることを示唆している。「R」はレッド、「B」はブルーのことで、今後の市販モデルではグリルに配されるエンブレムが赤と青の2種類にされることを示しているのだとか。

基本的には同じ車種であっても、赤いバッジは「スポーティでクール、スタイルも装備も新しさを重視した、若者向け」、青いバッジは「落ち着いていて高級感があり、オーソドックスで使い勝手がよく、ファミリー向け」というキャラクターになり、それぞれ外観も分けられるのだという。

ちなみに「R」の寸法は全長4460×全幅1854×全高1621mm、ホイールベース2680mm。エンジンはガソリンの2リットル、トランスミッションは7速DCTの4WD。いっぽう「B」は全長4146×全幅1772×全高1623mm、ホイールベース2550mm。ガソリンの1.5リットルに7速DCTのFF。

サイズもメカニズムも異なるが、この2台は同じプラットフォームの姉妹車だという。もしそれが本当で、これが将来の量産モデルを予告するものなのだとしたら、長城汽車の最新プラットフォームはかなり高い柔軟性を備えていることになる。

このほか新型量産モデルとして『H6クーペ』が公開されたが、たしかに赤バッジと青バッジで基本的なボディ形状は同一ながら、前後ランプやフロントエンドモジュールのデザインが違えられ、意外なほど印象が異なったものになっていた。

H6クーペの寸法は全長4593(赤)/4549(青)×全幅1835×全高1700mm、ホイールベース2720mm。エンジンは2リットルのガソリンとディーゼルがどちらにも設定されている。

同一車種で2つのキャラクターを訴求するという新しい戦術は大胆だが、これまでに例のない手法だけに、市場の反響と今後の推移が注目される。

《古庄 速人》

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