欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループは4月25日、フェルディナント・ピエヒ監査役会長の辞任を発表した。
フェルディナント・ピエヒ氏は、母親がフォルクスワーゲングループ傘下のポルシェ創業者の娘という、いわば創業家出身。20年以上の期間、フォルクスワーゲングループの経営に、大きな影響を及ぼしてきた。
ところで、フォルクスワーゲングループ監査役会は4月17日、「マルティン・ヴィンターコルンCEOを、全面的に支持する」との声明を発表。2016年末で任期切れとなる同CEOの任期延長も、提案する意向を示していた。
監査役会がヴィンターコルンCEOを全面的に支持したために、ピエヒ監査役会長は辞任に追い込まれたと見られる。
なお、ピエヒ氏の妻のウルズラ・ピエヒ氏も、同時に監査役の職を辞した。当面は、ベルトルト・フーバー監査役副会長が、フォルクスワーゲングループ監査役会の会長を務める。