「几十万? NO,十几万(何十万もするの? いいえ、十何万です)」「進口車? NO,中国車(輸入車? いいえ、中国車です~)」上海モーターショーのLAND WINDのブースで配られたSUV『X7』のパンフレットには、上記のコピーが大きく謳われていた。何を意味するのかは、クルマを見れば誰でも分かるだろう。『レンジローバー イヴォーク』にそっくりなのだ。“レンジローバー イヴォークのように何十万元ではなく十数万元です。輸入車ではなく、中国車です”とアピールしている。つまりコピー品なので安いよという主張だ。外国の自動車メーカーが中国で自動車を生産するためには、現地法人と合弁しないといけないというルールがある。そのため、そっくりそのままだけれど、エンブレムだけ違うというOEM製も数多く存在している。しかし、このLAND WINDの『X7』は、そういう関係はない。つまりコピー車、いわゆる「パクリカー」だ。レンジローバー イヴォークに外観はそっくりだが、中身はもちろん違う。インテリアはまったくの中国オリジナル。2リットルターボに組み合わされるトランスミッションは8速。最高出力140kW/最大トルク250Nm。本家のイヴォークは同じ2リットルターボだが、9速ATに最高出力177kW/最大トルク340Nm。残念だが、性能は外観ほど同じにすることはできなかったようだ。かつての中国モーターショーは、こうしたコピー車が数多く存在しており、話題となっていた。最近では、そうしたコピー車は、どんどんと数を減らしており、ほとんど淘汰されたような感があった。しかし、あるところにはまだ残っていたのだ。コピー車が完全に消え去るのは、いつのことだろうか?
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